鼻口蓋管嚢胞の手術後の経過(ブログで残す治療の体験談 画像もあるよ)

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怪我や病気

5月28日に日帰り外来で開窓手術→約3週間で痛みが楽になる

 鼻口蓋管嚢胞の日帰り外来手術、治療の体験談。前回の記事の続きとなります。

 受診していた歯科が耳鼻咽喉科に丸投げで、耳鼻咽喉科に口蓋粘膜の腫れを訴えても、問題無い暫く様子見で、との対応だったので、結果として放置期間が年単位で長くなり、鼻口蓋管嚢胞と検査で病名が判明した時には、嚢胞のサイズがかなり大きくなり過ぎていた。
 鼻口蓋管嚢胞は外科的に摘出しなければ投薬等では治癒しないが、今の状態で摘出すると前歯が抜けるかも、と治療するにも問題だらけの状況になっていた。
 紆余曲折あって結局、外来の日帰りで開窓手術を行ない、歯槽骨が再生して嚢胞が自然に小さくなるのを待ちましょう、という結論になった。
 その開窓手術も何とか無事に終わったものの、口腔内の口蓋部の粘膜に大穴が空いているので、術後暫くの間、塩気の含まれた食事をすると口腔内の傷口に染みて、じんじんじんじん目茶苦茶痛たくてしようがなく、オマケで頭痛まで誘発されて、かなり精神的に参ってしまう、散々な日々を送っておりました。
 ロキソニンを1日2、3錠のペースで飲んで痛みを誤魔化し続けていましたが、約3週間の日数経過で唐突に、やっと痛みが本格的に治まってきました。
 口腔内の穴には、食べた物が詰まらないようにガーゼを詰めてあるのですが、週に4日、このガーゼを交換する時は、まだかなり痛むのですが、それもその内に徐々に治まって行きそうです。
 嚢胞内の殺菌消毒効果を期待してか、詰めるガーゼにはイソジンを予め確りと染み込ませてあるんですが、その所為でガーゼ交換後に口腔内いっぱいに、イソジンの味と匂いが広がって、後味が暫く続くのでとても辛いです。
 回数を重ねるに連れ、イソジンの味と香りにも、もう大分と慣れてきましたが。

鼻口蓋管嚢胞は切歯管嚢胞とも呼ばれる病変です、日常的に口腔内にも注意を払おう

 鼻口蓋管嚢胞は、胎生期の鼻口蓋管(切歯管)の残存上皮が、何かしらの原因により反応性に増殖して嚢胞化由来する、上顎骨の非歯原性嚢胞です。
 長く放置してしまうと歯槽骨が溶けて無くなり、前歯が抜け落ちる場合もあります。
 口腔内の口蓋の正中前方部、または前歯部の歯肉唇移行部に、視認出来る程の骨性の膨隆が発生した頃には、嚢胞がかなり大きくなってしまっています。

口腔内は確認し難いけれど意識的な観察は健康管理に必要

 歯の表面は歯磨きしている時に鏡を見れは簡単に確認出来ますが、歯の裏や口腔内の状態は中々自分では確認し難く、何か異変が生じていたとしても、自覚出来る痛みでもなければ、自分で病変の発生に気付くのはかなり困難だと思います。
 しかしやはり、今回の鼻口蓋管嚢胞の事もありまして、何らかの異常が生じている時に早目に発見する為にも、日常的に口腔内の小忠実な観察を、習慣付けた方が良いと痛感しました。
 昨日と今日、1週間と今日、視覚的な変化を意識出来ていれば、小さな異常を見付けた時に、それなりの危機感を抱け、病院で検査して貰う等の初動が早くなるのではと思います。

口腔内を観察するなら、USBファイバースコープがお手軽で便利

 鼻口蓋管嚢胞に悩まされたお陰で、パソコンやスマートフォンにUSBで接続すれば、外付けのカメラ感覚でお手軽に口腔内を観察出来るファイバースコープを買いましたが、これは非常に便利な一品です。

 口をあーんと開いて、ファイバースコープの先端を口腔内に向ければ、中の状態が簡単に確認出来ます。
 口腔内だけに限らず、耳の穴や鼻の穴なんかの、自分では目視出来ない部分のチェックも可能です。頭皮の状態を観測するのに使うのも良いですね。
 そんなに高いものでもないし、一つ手元に備えて置くと、いざ何かあった時に、直ぐに患部を確認可能です。

 この手のUSBカメラは、特に専用のドライバーが必要になる訳でもなく、繋いだだけでOSに付属のアプリで普通に画像も見えます。本当にお手軽です。

口腔内の腫れの経過写真

 歯科で撮った写真を貰ってきました。浸出液で膨らんだ鼻口蓋管嚢胞が歯槽骨を溶かし、時間経過で口蓋の粘膜の腫れが、段々と大きくなってくる様子が伺えます。

↑2023年10月頃。口腔内の粘膜の一部が白くなってぷっくり膨らんで来ている。↑

↑2023年12月頃。腫れの範囲が広く大きくなってきている。ここまで来ると舌で触れても気になる。↑

↑2024年6月、術後1週間経過。イソジンを染み込ませたガーゼが詰めてある。↑

 写真で振り返ると、2023年12月の写真でかなり腫れが大きくなっています。
 それまでは自覚らしい自覚症状はなかったのですが、歯の根っこにジクジクとした痛みと、内部から押される様な圧迫を感じ始めたのは、この頃からでした。
 具体的な痛みが出る迄は、指で粘膜の腫れた部分を触ると、なんか弾力があって膨らんでる? くらいの感じしかありませんでした。
 鼻口蓋管嚢胞のサイズが一定を超えると、歯の神経に障る様な嫌な痛みも発生してきました。

 腫れが目立ってきた2023年頃には、既に歯槽骨の侵食度合い的には手遅れだったんでしょうが、耳鼻咽喉科で悪いものじゃ無いと思うから暫く様子見してて、に流されず、今振り返れば2023年中にとっとと検査CTを撮って貰えば良かったと後悔しています
 そうすれば、実際に痛みが出る前に嚢胞の開窓手術まで漕ぎ着けられていたかも知れません。
 進行の早い病気ではないので1年くらいは誤差の範囲かも知れませんが、電子機器を使った検査は早めに受けておいた方が無難だったと思います。

 鼻口蓋管嚢胞はそんなに知名度が高い病気ではなく、そもそも発症数が多くもなく、悪性ではないので、医師も口腔内の腫れを見て真っ先に鼻口蓋管嚢胞を疑って掛かるという事はしない様です。
 運良く別件で歯のレントゲンを撮った時に、鼻口蓋管嚢胞らしき影が映ったりして、医師がそれに気付いてくれると早期発見に至ります。
 嚢胞が小さい時に摘出してしまえれば、前歯がグラ付いたり抜ける心配をしなくてはならない程、歯槽骨が大きく侵食される事も無かったでしょう。
 しかし今更、たられば論を語ってもどうにもなりません。自分でも最初の頃は放置して置けばそのまま自然に治るかもと、甘い考えの下に楽観視していた事もあり、今回はきっとそういう運命の流れだったのでしょう。
 歯槽骨に空いた空洞が再生して塞がるまで1年くらいは掛かるそうです。口腔内の粘膜に穴が空いたままだと、主に食事の時に色々不便が生じます。
 それを我慢して過ごすには1年は長いですが、時間薬と納得して大人しく待つしか無いようです。

 因みに、穴の中にカーゼが詰まってない状態で話すと、空気が変に抜けるのか、言葉の発音が変になります。

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