XL4016DC-DC降圧コンバーターと保護回路付18650リチウムイオン電池セル×4本で12Vの安定出力モバイルバッテリー 消費電力が少なくても勝手に停止しない

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DIYと自作

 何年か前にAmazonで購入したけれど、長くの間、家にある事を忘れて放置していたEBLの18650リチウムイオン電池の存在を、突然ふっ、と思い出しました。
 じゃあそれを何かに活用しよう、何が良いか? と考えた末、リチウムイオン電池を4セル直列に繋ぐと約16Vの電圧が作れる事から……。
 更に、200Wの高出力のDC-DCステップダウンコンバータと組み合わせれば、電池の電圧に左右されずに12Vを安定して長く取れるモバイルバッテリーなると思い、即興で作ってみました。

EBLの保護回路付き18650リチウムイオン電池

 今でこそ、リチウムイオン電池が欲しければ、電動自転車等のジャンクバッテリーを購入し、中身をバラせば大量の18650リチウムイオン電池が手に入るので、その中から未だ使える生セルのみを選別して、安く入手しています。
 しかし、リチウムイオン電池に手を出し始めた頃には、流石にジャンクバッテリーでは無く、Amazonで新品を購入しました。

 それはもう数年前の事です。
 Amazonに、安物充電式電池の業界では一応名の通ったEBL(中国の広東省深圳市に本社を構える1998年創業の充電式電池のメーカー)が販売する、容量3000mAhを謳う18650リチウムイオン電池が安く販売されており、更に配送がAmazonだったので、もし容量詐欺のハズレを掴まされても最悪返品出来るから安心とそれにしました。

 ご存知の方も多いと思いますが、このEBLは、今も昔も中華製の安価な充電式電池やバッテリーの類をAmazonや楽天で販売しています。
 知名度はまあまああるメーカーなので、個人的には、ここの製品ならば買っても完全に使い物にならないゴミを掴まされる心配は無いだろう……くらいには信用していました。

 ただやはり、中華メーカーの製品だけあって、EBLの電池を実際に使用してみると、最悪では無いが、安かろう悪かろうな値段相応の二流三流の品質ではありました。

 このAmazonで買った容量(多分最大)3000mAhの18650リチウムイオン電池も、8本買ったセルの容量を全部測定してみると、実質的には2500〜2600mAh程度の電力しか無く、値段が安いので許容可能な範囲ではあるので返品はしませんでしたが、若干容量詐欺気味と評価するしかない商品でした。
 基本、EBLの充電式電池は皆一応に、セルに表記された容量よりも実質容量が多少少ない事が多い傾向にある様です。
 しかしまあ、少ないと言っても微妙に少ないだけで、値段が安いので、そこだけ予め覚悟の上でなら、割と買えますが。

 それでまあ、この電池なのですが、買ってから容量チェックだけ済ませてその儘、数年間、その存在を完全に忘れておりました。
 唐突にその存在を思い出したので、この電池4セルと200W出力のDC-DC降圧コンバータ・モジュールを組み合わせて、安定して12Vを出力するモバイルバッテリーを作ってみました。
 保護回路付きだと、過放電監視回路とか自分で作らなくても良いので楽ですね。その分、セルの値段が生セルと比べると高いですが。

容量3000mAhと書いてあるEBLの18650リチウムイオン電池だが、実測値では2500mAh程度しか容量がなかった。

 因みに最近では、EBLはもう18650リチウムイオン電池を販売していない様です。
 Amazonで保護回路付きのセルを購入するのであれば、現行商品で代わりとなりそうなのは、以外の電池辺りでしょうか。
 

 尚、2025年2月現在、Amazon等の通販で販売されている、リチウムイオン電池やモバイルバッテリーは、商品説明に実際の容量の2倍3倍の数値の書かれた質の悪い商品が、以前にも増して蔓延っていますので、購入時にはご注意を!
 容量偽装だった場合に簡単に返品可能で全額返金が保証されている、Amazonが発送する商品以外を購入する場合は特に用心深くなり星の少ない否定的なレビュー等を参考にして、騙されてゴミを掴まされない様にしましょう。

大電流を取り出せるDC-DC降圧コンバータモジュールを入手する

 AmazonやAliExpressを探すと、DC-DC降圧用のモジュール基板が、価格が1枚100円もしない安い製品から、1枚で1000円を超える高い製品迄、ピンキリで様々な基板が販売されています。
 何が違うかと言うと、値段が高いDC-DC降圧モジュールは、当たり前ですが、安いものよりも高性能で出力が高く、取り出せる電流が大きいです。
 最大で200mA程度の電流が必要な場合は安物のDC-DC降圧モジュールで充分に事足りるのですが、今回は状況に応じて1〜2Aを取り出せる12Vモバイルバッテリーにしたかったので、以下の商品、お値段お高目で8A、200Wの高容量の降圧基板を買いました。

 18650リチウムイオン電池直列4セルだけでは頑張っても1.5A程度しか取り出せないと思いますが、4セル直列を2つ、逆流防止のダイオードを入れて並列にDC-DC昇圧基板に接続すれば、順調に行けば3A程度は取り出せそうです。
 面倒なので現時点で並列にする気はありませんが。

 DC-DCモジュールを利用した自作モバイルバッテリーの場合、流れる電流が微小でも勝手に放電停止したりしないので、動かす電気製品が作動→休止を繰り返す様な仕様であっても、休止中に勝手に電源供給オフになったりしないので使い勝手は良いです。

組み立て(と言う程では無いが)は簡単

 DC-DC降圧基板が手に入ったら、その後の組み立てに関しては至って簡単です。
 18650電池用のケース(1本用)を4個用意して、それを横に並べて溶着で連結します。プラスチック溶着用のこて先と、はんだこてがあれば、プラスチック樹脂製品の加工は至極簡単です。
 最初から4本用として作られている電池ケースもありますが、私は汎用性の高い1本用だけを買って、必要に応じて複数を繋げて使用しています。

 電池ケースに最初から、圧着で取り付けてある接触の怪しい細い線だと、動かした時に電気が流れ無くなったり、接触抵抗が高くて大きな電流が流せ無かったり、と不具合が多いです。
 因って、元から付いている線は取っ払って、代わりに太めの線を4セルが直列になる様にはんだ付けします。

1本用電池ケースを溶着で連結。

電池を入れた状態。リボンを挟んで置かないと、抜く時に苦労する。

 今回使用するEBLの18650リチウムイオン電池は、保護回路付きなので、深放電で電池が傷まない様に放電停止回路を自作する必要が無いので、一手間省けて楽が出来ます。
 ジャンクバッテリーをバラして入手した生セルと比べると、やはり電気用品安全法(PSE法)適合のPSEマーク付きの電池は、割高なだせあって過放電を恐れず雑に扱えます。

 ……と言う訳で、電池ケースの加工が終了したら、後はもうDC-DC降圧基板に配線を繋いだら終わりです。
 DC-DC降圧基板にはネジ式の端子があるので、ドライバーがあれば難しい事は一切無しで配線が完了します。
 更にワイヤーコネクタなんかも用意しておくと、配線がもっと楽になります。

最終的に適当な箱に入れる予定。

自作のオゾン発生器の電源に使ってみたが、やはり4セルだと動作時間が伸びる。そして、休止状態の時に勝手にリセットが掛からない。

保護回路は便利な様で実は使い勝手が悪い

 セルの保護回路は、電池の電圧が2.5V辺り迄に低下すると低電圧検出が働いて放電が止まります。
 だがしかし、ぶっちゃけ2.5Vと言うのは深放電間近の結構な危険域の電圧なので、個人的には出来たら3.4Vくらいで放電停止にして欲しいと思います。
 そもそも、12V出力のモバイルバッテリーとして使う場合、4セルの直列合計電圧が14Vを下回った辺りで安定して12Vを出力しなくなって来るので、そうするとやはり1セルが3.4V辺りで放電を停止してくれる方が都合が良いです。
 今回は面倒なので手を抜きましたが、やはり保護回路付きの電池でも、自分の希望の電圧で放電を停止する回路を自作して取り付けた方が良い、と強く思いました。

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