手の舟状骨を骨折から骨癒合のレントゲン記録
2024年の3月に右手の手根骨の舟状骨を骨折しました。
舟状骨と言う部位は血行が悪く、折れると中々骨癒合しないらしく、適切な処置を受けないと偽関節が生じたりする、厄介な手首(勿論、足首にも存在します)の骨です。
私の場合は半年程の間、整形外科に通院し、同年の9月にやっと骨癒合しました。骨はちゃんとくっついたらしいですが、まだ手首が痛いです。
やはり骨折レベルの重篤な怪我を負うと、寛解して傷みが完全に無くなって、その部位が何の問題も無く元通りに動かせる様になるには、1年、2年と、それなりな時間が掛かるのではないかと思います。
まあ、兎にも角にも今回の舟状骨骨折に関しては、医師から症状固定の診断を受けたので、一応形式的には治療は終了し、通院期間中に撮影したレントゲン写真をCD-Rに妬いて貰ったので、ブログのネタの体験談として、骨折直後からの画像の一部を公開してみようと思います。
偽関節(ぎかんせつ)とは?
偽関節(ぎかんせつ)とは、骨折が治癒する過程で骨の癒合が正常に進まず、骨折部が動くようになってしまう状態を指します。
通常、骨折後は骨が新たに形成され、元通りの状態に回復しますが、何らかの理由で骨の結合が不十分な場合、偽関節が生じます。
原因としては、骨の血流不足、過度の動き、感染、骨が正しく整復されていない場合などが考えられます。
偽関節が発生すると、痛みや機能障害が残り、日常生活に支障をきたす事が多い為、場合によっては手術による治療が必要となります。
手首の舟状骨(しゅうじょうこつ)が骨折した疑いがある場合いの注意
手首の舟状骨(しゅうじょうこつ)を骨折したかも知れない場合、特に注意が必要です。
この骨は手首の中心にあり、負荷が掛かり易い為、骨折しても見逃され易い骨です。
舟状骨骨折は痛みが軽度な場合が多く、腫れやあざも目立たない為、単なる打撲や捻挫と誤解され勝ちです。しかし、適切な治療が行われないと偽関節や骨壊死を引き起こし、手首の動きに深刻な制限が生じる可能性があります。
舟状骨骨折が疑われる場合、特に親指の付け根や手首の親指側に痛みがある時は、早急に整形外科を受診し、X線やMRIでの診断を受ける事が重要です。
また、骨折が疑われる限りは、手首を安静に保ち、無理に動かさない様にする事が大切です。
舟状骨の骨折? 折れてから3日目
舟状骨に限らず骨折という怪我は、受傷直後にレントゲンを撮っても異常箇所が映らず、骨折していてもそれがハッキリ判明しない場合がある様です。
私の場合、事故直後に大き目の総合病院の救急外来に行ってレントゲンを撮って貰いましたが、手首は明らかに腫れ出していたし、冷や汗が噴き出るくらいの激痛があったにも関わらず、初診でのレントゲンでは異常は見当たりませんでした。
その翌日は祭日だったので、翌々日に掛かり付けの整形外科を受診し、再度レントゲンを撮って貰いましたが、その時点でも骨折箇所は見当たりませんでした。下の画像は、掛かり付けの整形外科で撮ったレントゲン写真です。
赤で囲んだ部分が舟状骨
自分の場合、食事の時にスプーンを握るのすら辛い、握れない程の傷みのピークは、骨折から2日目くらいでした。
それ以後は、痛みは未だまだ強く残るものの、日に日に僅かずつ楽になって行く感じでした。……と言っても流石に、痛みを紛らわす為に、8時間おきにロキソニンを服用していましたが。
鎮痛剤の消炎効果のお陰か、手首の腫れも2日目以降は段々と治まって行く雰囲気でしたが、結構内出血はあった様で、手首の皮膚が紫色になって、ヤバい皮膚病めいた見た目になってしまいました。
整形外科受診から1週間後
舟状骨が骨折していた場合、レントゲン画像に異常が現れて来るのが大体1週間後くらいかららしいので、整形外科で最初のレントゲンを撮ってから恰度1週間経過後のタイミングで再度レントゲンを撮影しました。
この時点で、痛みは多少楽になったとはいえ、まだかなり強かったのですが、整形外科の医師はどうも、折れているとは考えていなかったらしく、多分大丈夫だけど一応念の為に撮っておこうかくらいの軽いノリで、レントゲンを撮影してくれました。
しかし、撮影後に医師の表情が一変しました。何故なら、レントゲンに骨折線らしき異常が映っていたからです。
舟状骨は骨折すると兎に角、骨癒合し難く、医師としても対処に神経質に成らざるを得ない受傷部位みたいです。
個人開業医の整形外科の医師は、この時点で他の設備の整った病院に、処置を任せる算段を付けた様でした。
判り難いが赤丸の部分に骨折線
その日の午後に右手のMRI(核磁気共鳴画像法)を、検査専門の病院で撮る事になり、その画像を行き付けの整形外科に持ち帰ると、画像判断で舟状骨骨折の診断名が付きました。
舟状骨骨折にスクリューを入れる
舟状骨骨折を放電すると偽関節が生じる可能性が高いと言う事で、スクリュー固定する事になりました。
私の掛かり付けの整形外科は、手術の設備が無いので、手術の時だけ別の病院にお願いする事になりました。
入院は嫌なので、外来で日帰り手術をしてくれる病院を自分で探し、医療情報提供書を作って貰って翌日に受診しました。
この時点で受傷から10日くらい経過しており、スクリュー固定するなら早目の方が良いと言う事で、運良く執刀医のスケジュールに空きがあったので、その翌々日に外来手術でスクリューを入れて貰いました。
骨折部分に対して割と際どいギリギリで入っているスクリュー
スクリュー固定してもやっぱり痛い舟状骨骨折
舟状骨骨折にスクリューを入れるのは、患部を固定して骨癒合し易くする為です。
では、スクリュー固定すると痛みは治まるのかと言うと、そんな事は全くありません。切った部分は痛むし、舟状骨にネジを打ち込まれる訳ですから、手首全体がズキズキ何時までも痛いです。
手術直後は、骨折直後並に痛かったです。
勿論、時間経過と共に痛みは薄らいでは行くのですが、最初に比べると少しずつ楽になるだけで、完全には消えません。
事故で骨折した場合、治療期間は半年程度が普通らしいのですが、そのくらいでは骨は癒合しても、痛みは消えないで残ってしまいました。やはり、数年は疼痛が残るものなのだと思います。
スクリューを入れる時に切開するので、手首の内部組織に癒着が生じるのか、未だに動かすとゴキゴキと変な音がします。火傷した時の様なムズムズする痛みが残存していますし、力を入れるとズキューンと一瞬強い痛みが走ったりします。
骨折なんて本当にするものじゃないです。
舟状骨骨折の場合、スクリューで固定しても骨癒合が順調に進まず、骨が壊死する場合も多く、術後4ヶ月経過するくらいまでは、医師から最悪偽関節が生じる可能性もあると脅されていました。
骨が壊死したり、偽関節が生じた場合、再手術が必要になり、骨移植等を行う事になります。
しかし、幸いな事に術後5ヶ月目くらいで、痛みは相変わらずですが、レントゲンの画像から、無事に骨癒合したと医師が診断を下しました。
かと言って、相変わらず痛みはそのまま持続しているのですが、そこでこれ以上は寛解の可能性無しとして症状固定となりました。
傷みが完全に消えて、手首の状態が受傷前と同じに戻るのに、今後どれくらいの期間が必要なのかは、現時点では不明です。
冬の寒さで傷んだりしそうですし、多分、1、2年程度は調子が悪そうです。
骨癒合時のレントゲン
無病息災が一番です。