moto g53y 5Gを暫く使ってみた感想
要約
- moto g53y 5Gを暫く使った。
- 性能は悪くない。
- でもハイスペックなスマホを使った事があると物足りなく感じてしまう場合もあるかも。
動画鑑賞用に買ったmoto g53y 5Gですが、暫く使ってみて動画の再生に関しては全く文句がありません。
ちょっと重めの動画ファイルの再生でも、特に気になる程にコマ落ちはしないし、Dolby Digital系の音声もちゃんと再生してくれるので、不満は感じません。
その他の私が利用するアプリの動作もまあまあ軽く、基本サクサク動きます。
一般的なエントリーモデルのスマホでよく採用されるSnapdragon 480ではなく、moto g53y 5Gでは、性能が無印の480よりも若干ではあるけれど上の480+を採用しているのが良いのだと思います。
しかし、残念ながら、使っている時間が長くなると、所詮は400番代のSnapdragonだな、と感じる場面もちらほらたあります。
ゲームは殆どやらないので、ゲームに関しては一家言ありませんが、踏み台昇降運動をやりながら、moto g53y 5Gでブログを書いていると、文字入力で少しもたついたり、コピーの範囲指定がなかなか定まらなかったり、狙った位置へのペーストが一発で決まらなかったりた、いろいろと不満が出てきました。
一応ちゃんと使えはするんです。でも、なんといいますか、Webの閲覧一つ取っても、新しいページを開いたりする時の動作が、Snapdragon 695のスマホに比べると、微妙にワンテンポ、レスポンスが遅い感じがします。
Snapdragon 480+と695は、AnTuTuベンチマークの数値を見るとそんなに違いはないのですが、695は流石にミドルハイの600番代だけあって、アプリを起動したり、Webで複数のページを新しく開いたり、何をするにしてもかなりスムーズに反応してくれ、ストレスを感じないのですが、その感覚に慣れた後で使うと、moto g53y 5Gには本当に僅か、ほんのちょっとだけ、反応の遅延を感じてしまいます。
別にmoto g53y 5Gの性能が低い訳ではありません。寧ろ、1万2000円で買える事を考慮すれば、値段以上の素晴らしい性能です。
ただ、Snapdragon 695を搭載したスマホを使った事がある人間だと、若干の違和感めいた性能不足を覚えるのを否めず。
結論として……やはり所詮は400番代か、と思ってしまうかも知れません。メモリーも4GBしかありませので、複数のアプリを起ち上げるには余裕があるとは言えませんし。
動画の鑑賞専門で使うのなら、文句なしのスマホなのですが、これがデビュー機の人も、メイン端末として持ち歩いて、普段使いでいろいろなアプリを入れて頻繁に起ち上げたりしていると、多少ですが動作のもたつきが生じるので、いずれ性能に物足りなさを感じてしまうかも知れない、そういう端末です。
勿論、これまでにSnapdragon 480機しか使った事がない人ならば、特別何も違和感を感じないとは思います。
しかし、利用用途によっては、将来的に、もしかしたら不満が出てくるかもしれません。
手持ちのmoto g53y 5G実機でAnTuTu(v10)の測定
要約
- 自分のmoto g53y 5GをAntutu(v10)ベンチマークで測定した。
- 400番代のSnapdragonより、600番代のSnapdragonの方がやはり良いね。
別に態々計測しなくても、moto g53y 5GのAntutu(v10)の測定結果はWebを探せば幾つでも見付かります。しかし、AnTuTuは測定状況で結果が多少変わるので、そこが気になり自分の所持しているmoto g53y 5Gで、ちゃんと計測してみました。
結果は40万超えです。
400番代のSnapdragonで40万の壁の突破は凄いです。
Antutuスコアの詳細ですが、
・CPU:全般的な処理性能
・GPU:グラフィック性能(ゲーム性能)
・MEM:RAMとROMの読み書き性能
・UX:操作性能
となります。
AnTuTuスコアを参考にするとmoto g53y 5Gの性能は、CPUはまあまあ普通。GPUはゲームをするには低いけど動画再生程度なら問題なし。MEMはそんなに悪くない速度。UXは10万超えると操作に不満が無くなるらしいので、微妙に合格点に達してない。そんな評価でしょうか。
Snapdragon 695のスマホ端末だと、UXが10万を超えるので、moto g53y 5Gを使っていると、何かにつけ若干のもたつきを感じるのは、おそらくこの辺が原因だと思います。
実際、480+は480の高クロック版で、要するに480が高速で動いているだけで、SoCの設計自体は大して変わらないはずです。
やってる事は多分。昔、自作PCを使っている人間の間で、Intel CPUのCeleronをオーバークロック動作させるとPentiumに近い性能になるとかで、性能の壁をクロックアップで越えるのが流行りましたが、それと同じ様な理屈でしょうか?
低スペックなCPUを高クロックで動作させれば確かに処理能力は上がる、しかし、所詮は元が低スペックなCPUにどれだけ無理な背伸びさせても、ベンチマークだけ見れば追いついていると錯覚するかもしれないが、結論としてやはり高スペックなCPUと同等の性能にはならないよ、という事なのでしょうか? まあ憶測で適当に語ってますが。
400番代のSnapdragonを、600番代のSnapdragon並だというのは、やはりいろいろな部分で無理があります。
まあ、安いスマホでは、それ一台で全部自己完結する様な完璧な端末はそうそうありませんから、仕方がないのですが。
Snapdragonとは?
Snapdragon(スナップドラゴン)は、アメリカの半導体メーカーQualcomm(クアルコム)が開発・製造するシステム・オン・チップ(SoC)のブランド名です。主にスマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイスに使用されますが、一部のラップトップやIoTデバイスにも搭載されています。
SnapdragonのSoCは、以下のような複数のコンポーネントを統合しています:
- CPU(中央処理装置):高性能コアと省電力コアを組み合わせたマルチコア構成で、効率的な処理能力を提供します。
- GPU(グラフィックス処理装置):AdrenoブランドのGPUを搭載しており、高いグラフィックス性能を実現します。
- DSP(デジタル信号処理装置):Hexagon DSPが音声や画像処理、AI処理を効率的に行います。
- モデム:4G LTEや5Gなどのモバイル通信をサポートするためのモデムが内蔵されています。
- ISP(画像信号処理装置):カメラの画像処理を担当し、高画質な写真やビデオの撮影を可能にします。
- AIエンジン:AIや機械学習のタスクを加速するための専用ハードウェアが組み込まれています。
Snapdragon SoCは、ハイエンドからローエンドまで幅広いデバイスに対応するため、複数のシリーズが展開されています。ハイエンド向けの800シリーズ、中価格帯向けの600および700シリーズ、エントリーレベルの400シリーズなどがあります。
これらの技術の組み合わせにより、Snapdragon搭載デバイスは高いパフォーマンス、省電力性、優れた通信性能などを実現しています。
序なので、UMIDIGI C1 Max実機でのAnTuTu(v10)測定結果も貼ります
要約
- UMIDIGI C1 Maxという中華製の安いミドルローなスマホ端末を使ってるよ。
- 用途を限定すればUMIDIGI C1 Maxは結構使える。
何故かAnTuTuベンチマークではG1 Maxと表示されていますが、私が主に外出時に持ち歩いてWeb小説を読むのに使用しているC1 Max実機での測定結果です。因みに、G1 MaxとC1 Maxは中身が殆ど同じです。寧ろ基板が同じまでありそうなくらい。
C1 Max実機のAnTuTu(v10)の測定結果はWeb上で見掛けないので、ここに貼っておくことにします。旧バージョンのAnTuTu(v9)の測定結果は何処かで見た事がありますが、今の機種のベンチと比較するのなら、やはり主流の(v10)の測定結果の方が良いので。
C1 MaxのSoCはUNISOC T610です。 T610は¥1万円前後くらいで売られているタブレットなんかでもかなり採用されています。メモリは6GB、それが効いているのかどうかは判りませんが、Web小説を読む程度なら特に問題なく使えています。
UNISOC系のSoCは非常に癖があって、LTE回線のVoLTEを利用しようとすると、自動でVoLTEが有効にならない場合が多々あり、動作させるのに難儀する確率が高いです。エンジニアモードでどうのこうのと弄れば使える様になる場合もありますが、何をしても結局どうにもならない場合もあります。
しかし、楽天モバイルの契約解除済のSIMをC1 Maxに挿して、Rakuten Linkを入れておくと、Wi-Fi環境下でIP電話として使えるので、仮にVoLTEの有効化が駄目だったとしても、アプリで通話とSNSが無料で問題無く出来るので、別段困る事はありません。SIMスロットに、物理的に2枚挿せるのも便利です。
C1 Maxはmoto g53y 5Gと比べると、かなりスペックが低く目の端末ですが、重い処理をさせなければ、使っていて全く不満はありません。
moto g53y 5Gの場合、そこそこの動作スペックがあるのでついつい、いろいろな用途で利用してアプリの多重起動等もさせてしまうので、結果的に処理が重くなって不満を感じてしまうのだと思います。
用途によって、必要となる端末のスペックは変わってきますから。