物欲……それはいつも唐突に湧き上がる。一つの物欲が解消されても、一瞬ののちに新しい物欲が再び湧き上がる。それでも人々は止めどなく物欲を抱く。限りない浪費を続け、貧困にいつも振り回される。それが人間なのである。次の物欲は、あなたが意識しない間に無限に湧いてくる。
びっくり日本新記録風? に書いてみました。
物欲が強い人の特徴
人間は誰しもその程度の差はあれど、多かれ少なかれ物欲は存在すると思います。私はきっと多めな方で、かなり物欲に振り回されている気がします。
稼ぎが多い人が散財するならまだしも、低収入だけど物欲が強いと、迂闊に買い物をすると死活問題に発展します。
物欲を制御したいと常々思います。それには先ず、敵を知ることが大切だと考え、物欲と上手く向き合う為に、取り敢えず、Web上で、物欲の強い人の10の特徴というのを拾ってみました。
自分も物欲が強く何とかしたいなとお考えの方、いらっしゃいましたら、一緒にチェックしてみて下さい。
- ①頻繁なショッピング: 衝動買いを繰り返すことが多く、新しい商品やブランド品を常に探しています。
- ②所有欲の強さ: 他人が持っているものを自分も欲しがり、所有することに強い満足感を覚えます。
- ③ブランド志向: 有名ブランドや高価な商品を好み、ステータスシンボルとして身に付けることが多いです。
- ④新しいもの好き: 最新のガジェットやファッション、車など、新しいものを手に入れることに喜びを感じます。
- ⑤物に対する執着心: 所有物を大切にしすぎて手放すことが難しく、断捨離が苦手です。
- ⑥購買意欲の高まり: セールや新商品の発売日などには特に購買意欲が高まります。
- ⑦周囲との比較: 他人と自分を比較し、より良いものを持っていることで優越感を感じます。
- ⑧自己満足のための消費: 物を買うことで自己満足感を得て、ストレス解消や気分転換を図ります。
- ⑨収入以上の支出: 所得に見合わない高額な商品を購入することがあり、しばしば借金をすることもあります。
- ⑩物に対する過度な期待: 新しいものを手に入れることで人生が良くなる、幸福感が増すと過度に期待する傾向があります。
これらの特徴は個人によって異なる場合がありますが、物欲が強い人に共通する傾向として挙げられます。
①は、何となくある気がします。私は電気工作が好きで、欲しい時に手元に部品が無いと嫌なので、ストックでついついトランジスタなんかの電子部品を100個単位で買い置きしてしまいます。一つの種類だけなら高くはないのですが、常に一通り揃えてしまうので、積み重ねで結構な金額になっていると思います。箱で積んであるので、家の中のスペースの一部を独占され、結構邪魔です。
②は、微妙です。感性が違うのか、人は人、自分は自分なので、あまり他人の持ち物に惹かれた事はないです。
③は、ウ~ン。パソコンのCPUに関しては私はメニーコア・フェチなので、IntelのCore i7が4C4tしかなかった時代は、XEONブランドに凄く憧れました。この頃は10c10tなんて莫迦げた数のメニーコアを有するCPUは、XEONくらいでした。Windowsのタスクマネージャーに並ぶCPU表示の数を見てニマニマしてました。でも、今はi3ですら4C4t。中古のワークステーションを手に入れてから、メニーコア熱は鳴りを潜めました。飽きっぽいのでしょうか。ブランド信仰に関しては?です。
④に関しても、スマホとかパソコンに関しては新しいのを欲しくなりますが、新製品が発売される度にではないので微妙です。
⑤はありますね。車なんかは昔の小さい軽が乗りやすくて大好きなので、30年前の車を未だに乗ってたりします。パソコンで使う旧式のもう値段の付かないグラボなんかも、パーツ取りに使えるかもと考え、捨てずにそのまま大事に置いてあります。基本、使わなくなった物も、完全なゴミ以外の処分はせずに、大半はそのままずっと取っておくので、家の中がどんどん狭くなっていく訳です。いずれ、ゴミ屋敷化しそうですね。
⑥はあるな。買うべきか買わざるべきか悩んでいる時、Amazonのタイムセールで安くなってたりするとつい買ってしまう。
⑦もあるでしょうね。古い車を何時までも乗っていると、その希少性の価値に優越感みたいなのを感じますし。他人と違う物を所持したいという思いが強そう。
⑧は完全にありますね。暇な時とかついつい通販サイトを眺めて、ポチると一時的に気が晴れたりします。一過性の幸福感も味わえます。買物が習慣化する筈です。
⑨は流石にないですね。労働時間は極力減らしたいし、借金したら絶対に返せずに自己破産まっしぐらの自信あり。それがブレーキを掛けてくれます。
⑩は、難しい。これがあれば、きっと楽しいだろうな、と期待して商品を買っちゃう事はあるけど、流石に人生が良くなるまでは思わないかな。
私は如上の様な結果となりました。皆様は、如何でしたか?
浪費癖のある人の特徴
良い機会なので、浪費癖のある人の10の特徴も拾ってみました。
- ①衝動買いが多い: 計画を立てずにその場の気分で買い物をすることが多いです。
- ②クレジットカードの多用: 現金を使わずにクレジットカードで支払いを行うことが多く、借金が膨らむことがあります。
- ③収入以上の生活: 収入に見合わない高額な商品やサービスを頻繁に購入し、生活水準を維持するために借金を重ねることがあります。
- ④貯金が少ない: 将来のための貯金や緊急時のための資金がほとんどなく、常に金銭的に不安定な状態です。
- ⑤セールや特売に弱い: 「お得感」や「限定」といった言葉に弱く、不必要なものでも購入してしまうことが多いです。
- ⑥物への執着が強い: 持っているものを大切にしすぎて、新しいものをどんどん買い足してしまいます。
- ⑦贅沢品への依存: 必要以上に高価なブランド品や最新のガジェット、豪華な旅行などに頻繁にお金を使います。
- ⑧計画性の欠如: 購買計画や予算管理が苦手で、収支のバランスを考えずにお金を使います。
- ⑨他人との比較: 周囲の人と自分を比較して、見栄を張るために無理をしてでも高価なものを購入します。
- ⑩短期間での満足感: 購買による満足感が一時的で、すぐに次の消費欲求が生まれるため、常に新しいものを求め続けます。
これらの特徴は浪費癖のある人に共通して見られる傾向です。浪費癖は個人の生活や財政に深刻な影響を及ぼすことがあるため、注意が必要です。
①はありますね。所持金的に許せる範囲の価格だと勢いで、まあいいか、買っちゃえ! ってなる事もあります。
②は、かなりあります。基本、クレカでしか買物をしません。加減はしてるつもりだけど、計算が甘く請求を見て青褪める事が多々あります。
③は無いかな。欲しい物を買いたいので、生活水準はかなり低い。衣食住の衣、つまり服になんて興味が薄いので、ちょっと破れたくらいならそのまま着るし、着れなくなる限界まで着る。実際、服代なんて第一に削るので、数年に1回程度しか新しいのは買いません。食事も、栄養バランス的にアウトな、主にご飯だけで腹を膨らます貧乏飯で済ます割合が多いですし。たけど最後の線引きで、金は、借りても絶対に返せないので、借金は踏み留まっています。
④はその通り。収入が少ないのに、欲しい物が見付かれば他を犠牲にしてでも無理して買ってしまう。万が一の時の為に、僅かな貯蓄はあるけど、本当に僅かしかないです。
⑤は物欲と被ってますね。当然弱いです。
⑥はその通りです。家の中が物で一杯。寝る場所の確保が大変です。
⑦はどうなんだろうか。パソコンやスマホに関しては当てはまるかも。でも無駄に外出せず家に引き籠もっているのが幸せなので、旅行なんかは全く興味無しです。
⑧はないです。一応、低収入な暮らしが長いので、ギリギリ生活できる程度になるようには常に考えています。
⑨もないです。他人は他人、自分は自分ですから。
⑩はあります。買物で得られる幸福感は一時のもの。激しく移り変わるマイ・ブーム。直ぐに別のジャンルの新しいものが欲しくなります。
皆様は如何でしたか? 客観的に己を観測する事で、物欲や浪費を減らす手助けとなってくれるといいのですが。
ストレスを溜めずに物欲を抑えるには
物欲が強い人の特徴、浪費癖のある人の特徴、どちらも幾つか私は当てはまりました。
では、次は少し違う方面の情報を拾ってみます。
物欲や浪費を抑制したいですが、それを行う事で多大にストレスが溜まっては本末転倒。そうなっては嫌なので、ストレスの溜まらない物欲の抑え方も調べてみます。
- ①感情の認識と管理: 物欲が高まる背景にはストレスや感情の起伏が影響していることが多いです。自分の感情を理解し、適切に管理することが重要です。例えば、日記をつけることで感情の変化を把握しやすくなります。また、瞑想や深呼吸などのリラクゼーション法を取り入れることで、感情の安定を図ることができます。
- ②代替活動の実践: 買い物欲が高まったときに、それに代わる活動を行うことが効果的です。例えば、運動や趣味、読書など、物を買わなくても楽しめる活動に時間を割くことで、物欲を自然と抑えることができます。特に、運動はエンドルフィンの分泌を促し、ストレスを軽減する効果があります。
- ③目標設定とご褒美システム: 購買に対する欲求をコントロールするために、具体的な目標を設定し、それを達成したときに小さなご褒美を用意する方法があります。例えば、「今月は無駄な買い物をしない」といった目標を立て、それを達成したら自分にとって特別な体験や、小さな贅沢を楽しむことを許可します。
- ④予算の設定と管理: 自分の収入と支出を見直し、明確な予算を設定することが重要です。毎月の支出を把握し、買い物に使える金額を決めることで、無駄遣いを防ぐことができます。また、買い物をする前に「本当に必要かどうか」をよく考え、一度冷静になる時間を設けることも効果的です。
- ⑤ミニマリズムの実践: 物を減らすことで、物欲を自然に抑えることができます。ミニマリズムの考え方を取り入れ、持ち物を整理し、本当に必要なものだけを持つように心がけます。この過程で、物の持つ本当の価値や自分にとって重要なものを見直すことができます。不要なものを手放すことで、心の中も整理され、ストレスの軽減にもつながります。
これらの方法を実践することで、ストレスを溜めずに物欲をコントロールし、より健全な生活を送ることができるでしょう。
①は、なんか難しい事を言ってます。確かに、怒りの感情が込み上げてきた時、怒りを忘れる為にペットと戯れると心が安らぐので、気分を変えるという意味で深呼吸すれば落ち着くかも知れません。ただ、瞑想はどうなのでしょうか? 瞑想のつもりが妄想してしまいそうで怖いです。
②は、確かに。汗が流れる程の運動をすると、爽快感があり、気分はスッキリしそうです。趣味に没頭すると、現実逃避が出来て良いのですが、趣味に使う何かを新しく買いたくなる可能性はありますね。
③は、子供の頃、テストで良い点を取ったら欲しがってる〇〇を買って上げる。と親に言われて勉強した事があったのを思い出します。良い方法ではありますが、自分で自分に与えるご褒美の調整が難しそう。
④は、高難易度ですね。「本当に必要かどうか」を考えるのが難しい。悩んでいる間に無くなったらどうしよう、みたいな強迫観念に囚われそうです。売り切れて買えなかった場合の後悔は、かなり後を引きそうです。
⑤は、ご尤もです。物が多いと家が狭くなる。持ち物を整理する事は大事ですね。価値の残る間に、廃棄ではなく売却処分にすれば、少しお金も戻ってきますし。まあ実際、物を処分するタイミングを逸して、然れど捨てられず、溜め込んでしまい、家の中がゴミ屋敷一歩手前まで行ってしまっている人を知っています。気を付けないと私も他人事ではありません。
最後に、フィクションですが、物を捨てられなかった人の家が最終的にゴミ屋敷化した過程を、再現ドラマ風でどうぞ。
物に囲まれた人生
物を捨てられないということは、一見些細な習慣のように思えるかもしれません。しかし、その習慣が積み重なると、家はいつしかゴミ屋敷へと変貌していきます。私は、その過程を間近で見てしまいました。
私の叔母、恵美子(仮名)は昔から物を捨てることができない人だった。彼女は「いつか使うかもしれない」と言いながら、古い雑誌、壊れた電化製品、使い古した衣類を手放すことがなかった。彼女の家は、そういった「いつか役立つかもしれない」もので溢れていた。
始まりは些細なことから
最初はささやかなことだった。古い新聞を束ねて一角に置いておく、壊れたトースターを修理する予定でキッチンに置いておく。
恵美子にとって、それらは大切な物であり、いつか再利用する可能性がある「資源」だった。しかし、その「いつか」は訪れず、物はどんどん溜まっていった。
増え続ける物たち
年月が経つにつれ、徐々にいつか再利用するかもしれない物は増え続け、家の中の居住スペースを圧迫し始めた。
リビングルームのソファは雑誌の山に占拠され、ダイニングテーブルは使われなくなった道具や書類で埋め尽くされていた。
キッチンには食器や調理器具が積み上げられ、調理をするスペースがなくなっていた。
彼女は、物を捨てるという行為自体がストレスになっていた。物には思い出が詰まっているからだ。古いカップは友人との楽しいティータイムを思い出させ、壊れた時計は亡き父親からの贈り物だった。
恵美子にとって、物を捨てることは、それらの思い出を捨てることと同義だった。
家族の心配と無力感
家族は何度も彼女に助けの手を差し伸べた。掃除を手伝い、整理整頓を提案し、専門の業者を呼ぶことを勧めた。
しかし、恵美子は頑として拒否した。彼女にとって、それは侵害行為のように感じられたからだ。家族は次第に無力感を感じ、彼女の家から足が遠のいていった。
ゴミ屋敷化の進行
ある日、私は久しぶりに恵美子の家を訪れた。玄関を開けると、強い臭いが鼻をついた。室内はほとんど光が差し込まないほど物で溢れていた。
通路は狭く、歩くたびに足元に何かがぶつかる。部屋全体がカオスと化していた。
ゴミ屋敷と化した彼女の家には、もはや「家」としての機能はほとんどなかった。料理も掃除もまともにできず、生活の質は著しく低下していた。
恵美子は物に囲まれた生活に閉じ込められ、孤立していった。
最後の決断
最終的に、恵美子は健康状態を崩し、入院することになった。病院での生活は清潔で秩序だっており、彼女の心身は次第に回復していった。そして、家族の説得もあり、専門の業者を呼んで家を片付ける決心をした。
片付けが進む中で、恵美子は涙を流した。思い出の品々が処分されていくことは辛かったが、同時に彼女は次第に軽くなっていく心の重荷を感じ始めた。家が再び住みやすい空間に戻ったとき、彼女はようやく解放感を味わうことができた。
終わりに
物を捨てられないという習慣は、時に人の生活を蝕むことがある。
大切な思い出や感情が詰まった物を手放すことは容易ではないが、生活空間の秩序と清潔を保つことは心の健康にも直結している。
恵美子の経験は、私たちに物と向き合う姿勢の大切さを教えてくれた。物に埋もれず、自分らしい生活を取り戻すことの大切さを忘れてはならない。