電気代が怖い 熱くても冷房を使わず我慢する人々
電気代が高騰している昨今、経済的に余裕のない人間は酷暑でも冷房のスイッチを入れるのを躊躇してしまいます。
夏の暑さは、服を脱いでも耐えられない
ジメジメと湿度が高く、気温も上がる日本の夏。
室内の温度と湿度を一気に下げてくれる冷房は、まさに科学の力が生んだ“神家電”だと心から思います。
私の子どもの頃、実家には冷房がありませんでした。
冬は着込めばある程度なんとかなりますが、夏はどれだけ服を脱いでも暑いまま。
7月から9月までは毎年が地獄のようで、昼間は暑さに耐えきれず、よく冷房の効いた大きな本屋で立ち読みして時間をつぶしていた記憶があります。
扇風機はありましたが、生ぬるい風が吹くだけで涼しさは感じられず、湿度も下がらないので快適とは言えませんでした。
クーラーがあっても電気代の請求が=気軽に使えない
一人暮らしを始めてからは、クーラーのある部屋に住むようになりました。
これでやっと快適な夏が過ごせる…と思ったのも束の間。
クーラーを使えば、電気代は一気に跳ね上がります。
昔から低所得な生活を送ってきた自分にとって、電気代の請求は本当に恐怖で、気軽に冷房を使えないのが現実です。
電気代を節約しつつ、なんとか涼しく過ごす工夫
一時期は冷房を全く使わずに、ただ我慢して夏を乗り切っていました。
しかし、最近では遮光カーテンで直射日光を遮り、設定温度を高めにして24時間「除湿」運転(=弱冷房)をつけっぱなしにするようにしています。
こうすることで冷房の効きがよくなり、電気代も少しは抑えられるようになりました。
低所得たちの実情──冷房を使わない人は多い
周囲の低所得仲間(?)にも話を聞いてみました。
やはり「金に余裕がないから、どれだけ暑くても冷房はできるだけ使わない」という声が多かったです。
毎年、暑くなると熱中症で倒れる人が増えていますが、その中には「電気代が怖くて冷房を使わず、体調を崩してしまった人」も含まれているのではないでしょうか。
中流層でも「冷房は我慢」が当たり前に?
2024年7月8日のYahoo!ニュースでは、
「40℃近くでも…エアコン我慢『中流も貧困で電気代節約』経済の専門家が警鐘」
という記事が掲載されていました。
パナソニックが行ったエアコンに関するアンケートでは、回答者のうち約6割が
「我慢できるときは冷房を消す」「全く使わない」と回答。
その理由は、ほとんどが「電気代がかかるから」だったそうです。
私のような長年の低所得者だけでなく、今や平均的な収入の家庭ですら、
「暑くても我慢して電気代を節約しよう」とする時代になってきているのです。
賃上げが物価高に追いつかず、実質的な収入が減っている家庭も多く、
貧困の波がじわじわと広がっていると感じます。
参考
熱中症に関する総務省のデータ、40℃近くでも…エアコン我慢「中流も貧困で電気代節約」経済の専門家が警鐘←記事が消えていますのでインターネットアーカイブへのリンクです。
低所得者向けエアコン給付金があるそうだが……
猛暑日の記録更新が続く状態から、冷房がないと熱中症などのリスクが高まるということで、地方自治体によっては、エアコンがない低所得世帯などに対して、エアコンの購入費や設置工事費分の給付金を支給しているところがあるようです。
もちろん、給付金を支給していない自治体もあります。
エアコンの設置費用を給付金で賄えるのはありがたい話ですが、支払わなければならない電気代を考えると、低所得者にとっては簡単に使えるものではないと感じます。
私なら、給付金でエアコンの設置はしてもらうとしても、結局、電気代に回すお金がなくて、結局使わずに我慢することになるかもしれません。

それでも、命を守るために「冷やす工夫」は必要
電気代を節約するために、冷房を極力使わないという選択も理解できます。
しかし、暑い日には身体をしっかり冷やす工夫も大切です。
たとえば
- 水に濡らしたタオルを首に巻き、扇風機の風に当たる(気化熱で体温が下がります)
- 凍らせたペットボトルを脇の下や首元にあてる(強制的な冷却が可能です)
冷房は最後の手段にするとしても、お金のかからない熱中症対策をあらかじめ知っておくことで、命を守ることができます。
これからご紹介するのは……
そんな「冷房を使わず、できるだけ電気代をかけずに体を冷やすためのアイテム」です。
いずれも比較的安価で、ひと工夫で体感温度を下げられる便利グッズばかり。
ぜひ、今年の酷暑を乗り切る参考にしてみてください。
おすすめ節約×熱中症対策グッズ【首元冷却編】
首を冷やすと、体が楽になる理由
体を冷やすといっても、ただ何となく冷たいものをあてるだけでは効率的とは言えません。
実は、「冷やすべきポイント」というのがあるんです。
その代表的な場所が首元。なぜなら、首には太い血管(頸動脈・頸静脈)が集中していて、そこを冷やすことで血液を通して効率よく体温を下げることができるからです。
特に熱中症の予防や、体温が上がってしまった時の応急処置として、首元の冷却はとても効果的です。病院の救急現場でも、体温を下げる際には「首、脇、足の付け根」など大きな血管の通っている部分を冷やすように指導されます。
お金をかけずに首を冷やすには?
とはいえ、保冷剤や氷を常に持ち歩くのは現実的ではありません。
そこで便利なのが、クールタオルやネッククーラーといった「首に巻いて使う冷却グッズ」です。
最近では、1000円以下で手に入るものも多く、電気も冷蔵庫も使わずにひんやり感を得られるアイテムもあります。
中には濡らして振るだけで冷たくなる素材を使っているものや、冷却ジェル内蔵の繰り返し使えるタイプなどもあり、選択肢も豊富。
そんな、「首元を冷やして熱中症対策ができる節約グッズ」をいくつかご紹介していきます。
① 濡らして振るだけ!ひんやりクールタオル
熱がこもる首元に巻いて体温を下げる節約アイテムの定番
水に濡らして軽く絞って、数回パッと振るだけでひんやり冷たくなる不思議なタオル。
吸水性と気化熱効果に優れた素材が使われており、電気不要・何度でも使えるのが魅力です。
夏場の外出や作業時、室内でも首に巻くだけで快適。
乾いてきたらまた濡らして振るだけでOKなので、コスパも抜群。
📌 おすすめポイント:
- 数秒で冷たくなる
- 洗濯OKで繰り返し使える
- カラバリ豊富・軽量・コンパクト

② 結露しない!28℃以下で自然凍結するネッククーラー
エアコン・冷蔵庫不要で勝手に固まる魔法みたいな冷却アイテム
冷蔵庫や冷水に入れなくても、気温が28℃を下回ると自然に凍るPCM素材を使用したネックリング。
冷却時間は約60分〜90分で、何度でも繰り返し使える&結露しないのが嬉しいポイント。
家の中だけでなく、外出・通勤・お散歩にもぴったり。
📌 おすすめポイント:
- 水滴が出ないから服が濡れない
- 冷たすぎず程よく冷却(約27℃)
- 繰り返し使えて経済的

③ 保冷剤を入れて冷却力UP!アイスパック対応ネックバンド
冷凍した保冷剤を専用ポケットに入れて使う本格派タイプ
あらかじめ冷凍庫で凍らせた保冷剤を首元のバンドにセットして使うタイプ。
冷却力はピカイチで、炎天下の作業や屋外イベントなどにもおすすめ。
ただし保冷剤の準備が必要なので、「今日は本気で暑さと戦うぞ!」という日のための強冷却装備として使いたい一品です。
📌 おすすめポイント:
- 本格的に冷やせる
- 保冷剤が交換式で長時間対応
- 作業用にも◎

④ 電気の力で瞬間冷却!ペルチェ式ネッククーラー
充電式でもしっかり冷える“最先端の首冷却デバイス”
電気を使ってプレートを冷やす「ペルチェ素子」を内蔵したガジェット型のネッククーラー。
電源を入れた瞬間からひんやり冷感が広がり、他の冷却グッズとは一線を画す冷却力が魅力です。
USB充電式で、モバイルバッテリーと組み合わせれば外出先でも長時間使用可能。
少し値段は高めですが、「冷房を付けるよりも安い投資」と考えれば、コスパは悪くありません。
📌 おすすめポイント:
- スイッチONで即冷感
- 繰り返し使える&環境にやさしい
- モバイルバッテリー併用で外出OK

まとめ
どのアイテムもエアコンより電気代をかけずに身体を冷やせる、まさに節約×熱中症対策の心強い味方です。
特に首元は効率よく体温を下げることができる重要な冷却ポイント。
「冷房はなるべく使いたくないけど、命を守るためにちゃんと涼しくしたい!」という人にはピッタリです。
気になる商品があれば、ぜひチェックしてみてくださいね。
首元だけじゃない!他にもある“節約×熱中症対策グッズ”
首元の冷却だけでもかなり楽になりますが、さらに快適な夏を過ごしたいなら他の冷却アイテムも併せて使うのが効果的です。
次は、首以外の部分にも使える「節約しながら涼しくなれるアイテム」をいくつかご紹介します。
首以外も涼しく快適に!全身対応タイプの冷却グッズ
⑤ 水を含ませてひんやり!冷感ベスト(気化熱タイプ)
作業着の上からでも着られる、節電と快適を両立した優れモノ
冷感ベストは、水で濡らして使うタイプが主流。気化熱によって熱を逃がし、まるでエアコンを着ているかのような涼しさを実現します。
ファン付きのものもありますが、電気を使わないタイプなら節電対策にも◎。
屋外作業や自転車移動時、庭いじりなどにおすすめ。
📌 おすすめポイント:
- 電源不要の気化熱冷却
- 軽量で動きやすい
- 上着の下にも着られる


⑥ 腕も冷やす!冷感アームカバー
日焼け対策&冷却効果の一石二鳥アイテム
冷感素材で作られたアームカバーは、紫外線対策と同時に、ひんやり感を得られる便利グッズ。
UVカット率の高いものなら、肌のダメージも防げて一石二鳥です。
運転中やウォーキング時にも最適で、水で濡らして使うとさらに涼感アップ。
📌 おすすめポイント:
- UV対策と冷却が同時にできる
- 洗って繰り返し使える
- 男女兼用デザインも多数

外でも使える!携帯できる冷却スプレー
⑦ 吹きかけるだけで冷たい!瞬間冷却スプレー
服や肌にシュッとひと吹きでクールダウン
外出先や仕事中でもすぐに涼しくなれる冷却スプレー。
メントール配合でスースー感が得られるものや、服専用で長持ちするタイプなどバリエーション豊富です。
携帯性も良く、カバンに1本入れておくと便利。電気を使わず、即効性があるので暑さ対策にぴったりです。
📌 おすすめポイント:
- 瞬間冷却で手軽に涼しい
- 汗臭対策も兼ねられる
- 安価でお試ししやすい
💰 価格目安:300円〜800円前後
🔗 例:Amazonで見る(※アフィリリンク)

寝苦しい夜に!室内でも活躍する節約冷感グッズ
⑧ 冷感敷きパッド・冷感枕カバー
エアコンなしでも快適な睡眠環境をつくる必須アイテム
寝るときの暑さ対策には、ひんやり素材を使った敷きパッドや枕カバーが便利。
接触冷感素材を使用しているものは、肌に触れるだけで熱を逃がしてくれるので、冷房を最小限に抑えられます。
洗濯機で丸洗いできるタイプも多く、夏の寝具として一枚持っておくと重宝します。
📌 おすすめポイント:
- 触れた瞬間ひんやり
- 電気代ゼロで睡眠快適
- 丸洗いOKで衛生的

⑨ 保冷剤入りアイスピロー・冷却ジェル枕
冷房に頼らず頭を冷やして体温を下げる節約寝具
頭部を冷やすことで、全身のクールダウンに効果的。
冷凍して使うジェルタイプや、冷蔵庫で冷やすだけのソフトタイプなど、寝る前にセットすれば快眠につながります。
📌 おすすめポイント:
- 繰り返し使える保冷タイプ
- 頭が冷えると体全体が楽に
- 熱帯夜でも快適

まとめ
体の冷やし方を工夫すれば、冷房に頼らなくても十分に快適な夏を過ごすことができます。
「首・腕・体・頭」といった冷やすべきポイントを押さえたグッズを上手に使い分ければ、電気代の節約と熱中症対策が両立できます!
熱中症の兆候が出たら早めの対処を

熱中症は、高温多湿の環境下で体温調節がうまくいかなくなることによって発生します。以下のような兆候が現れたら、早めの対処が必要です。酷暑で冷房を使わずに家の中で過ごしているときでも、熱中症にかかることがあります。
熱中症の兆候
軽度の兆候
- 大量の汗
- 口渇
- 軽い頭痛
- めまい、ふらつき
- 倦怠感、だるさ
- 筋肉のけいれん
中等度の兆候
- 激しい頭痛
- 吐き気、嘔吐
- 強い疲労感
- 皮膚が冷たく湿っている
- 心拍数の上昇
- 体温が38.3℃から40℃に上昇
重度の熱中症(熱射病)
- 意識障害(混乱、せん妄、意識喪失)
- 体温が40℃以上
- 発汗の停止(皮膚が乾燥している)
- 呼吸困難
- けいれん
- 脈拍の異常(速くて弱い脈拍)
熱中症の危険性
熱中症は適切に対処しないと、生命に関わる重大な状態に進行する可能性があります。特に、高齢者、乳幼児、慢性疾患を持つ人、運動選手はリスクが高く、以下のような合併症を引き起こすことがあります。
- 脳の損傷
- 心臓への負荷
- 肝臓や腎臓の機能不全
- 電解質異常
熱中症の予防策
適切な水分補給
- 喉が渇く前に定期的に水分を摂取する。
- 電解質を含むスポーツドリンクを摂ることも有効。
服装の工夫
- 軽くて通気性の良い服装を選ぶ。
- 帽子や日傘を使って直射日光を避ける。
環境の調整
- 涼しい場所で休息を取る。
- エアコンや扇風機を使用して室温を調整する。
日程の調整
- 高温になる時間帯(特に正午から午後3時頃)を避けて活動する。
- 適度な休憩を取る。
体調管理
- 体調が優れないと感じたら、無理をせず休息を取る。
- 定期的な健康チェックを行い、熱中症のリスクを確認する。
教育と啓発
- 家族やコミュニティに対して熱中症の危険性と予防策を啓発する。
- 子供や高齢者に特別な配慮を行う。
これらの対策を実行すれば、熱中症のリスクは大幅に減少するでしょう。暑い日に冷房を使わないと、最悪、命の危険に直面することもあります。
電気代の節約も重要ですが、無理をして冷房を使わないことは危険です。経済的に厳しい状況でも、健康を守るためには、適切な冷房使用が必要です。
私自身も、冷房を使わない時は、風呂場で頭から水をかぶったり、水風呂に浸かったり、濡れた体で扇風機の風にあたって気化熱で体温を下げたりしていました。
また、水分補給時には、水だけでなく、塩分やミネラルも一緒に補給することが大切です。
熱中症の兆候が現れた場合は、迅速に適切な対処を行い、必要に応じて医療機関を受診することが重要です。
水分補給におすすめの商品紹介
熱中症を予防するために、夏は水分補給はこまめに行いましょう。一部のおすすめの商品を紹介したいと思います。
1. スポーツドリンク(ポカリスエット イオンウォーター)
ポカリスエットの「イオンウォーター」は、熱中症予防に役立つ電解質を含んだ飲料です。ナトリウムやカリウムを効率よく補給できるため、汗をかいた後のリカバリーに最適。暑い日には冷やして飲むと、爽やかな口当たりで体の中からスッキリします。コンビニなどで手軽に買えるため、外出時にも便利です。

2. 塩分チャージタブレッツ 塩レモン
カバヤ食品の「塩分チャージタブレッツ 塩レモン」は、手軽に塩分と電解質を補給できる商品です。暑い日でも簡単に持ち運べ、汗をかいた後の塩分補給ができます。1粒でナトリウムを補充でき、熱中症対策にぴったりのアイテムです。口に含むだけでさっぱりとした味わいが広がります。

3. ミネラルウォーター(エビアン)
エビアンは天然ミネラル成分を豊富に含む水で、暑い夏には欠かせないアイテム。水分補給の基本ですが、エビアンは他の水よりもミネラルバランスが良いため、体に優しく吸収されます。運動後や汗をかいた時に飲むと、ミネラルも同時に補充できるのでおすすめです。

4. 飲むゼリー(ゼリー飲料「アミノバイタルゼリー」)
ゼリー飲料は手軽に栄養補給できるアイテムとして人気です。「アミノバイタルゼリー」は、体の回復をサポートするアミノ酸を豊富に含み、暑い夏に足りがちなエネルギーや栄養分を手軽に補給できます。携帯しやすく、仕事の合間や外出時にも便利です。

5. 電解質入り粉末(熱中対策ドリンク)
「熱中対策ドリンク」は、電解質を豊富に含み、簡単に水分補給ができる粉末タイプです。普段の水に溶かすだけで、熱中症対策ができます。外出時に持ち運びやすいので、屋外で過ごすことが多い人におすすめ。塩分、ミネラル、ビタミンを一度に摂取できるため、非常に便利です。

6. 水分補給用ポーチ(ハイドレーションシステム)
屋外での活動が多い方には、ハイドレーションシステムが便利です。こちらはバックパック型で、ポーチに水を入れて、ホースを使って飲むことができるアイテム。手を使わずに水分補給ができるので、運動中やアウトドアでの活動にぴったりです。

まとめ
これらの水分補給アイテムは、熱中症を予防するために有効です。特に、電解質や塩分を含む飲み物やタブレットを積極的に取り入れることで、体内の水分とともに失われた成分を効率よく補充できます。毎日の生活に役立て、暑い夏を元気に乗り切りましょう!
