コロナ禍の終焉に伴い、巷にはマスクを着用している人が随分と減った気がしますが、私は未だに着用を続けています。
何と言うか、一度、汚い(と思われる)空気をマスクで濾過してから吸い込む事が習慣化して普通になってしまったら、外出時にはマスクが手放せなくなってしまいました。
そんな訳で今もずっとマスクを着けています。
しかし、唇や口周りの肌に直接触れるマスクは、肌触りの良いガーゼで無いと嫌なので、愛用しているのは、昔ながらの洗って再利用可能なガーゼマスクです。
ガーゼマスクは素晴らしいが単体だけではフィルターとしての性能が不安 だから活性炭をプラスする
私が愛用しているカーゼマスクは、別の記事にも書きましたが、Amazonで5枚入りで¥211円で買える徳用品です。
これを、使用後に次亜塩素酸水に付けてから洗濯用洗剤で洗っては乾かして、只管再利用しています。
再利用を繰り返す内に段々とガーゼが黒ずんだり黄ばんだりして来ますが、次亜塩素酸水で殺菌、殺ウイルスしたら、布に棲息する有害な微生物は死滅してリセット掛かるから問題無し、と気にせず使い続けています。
ただ、カーゼマスクだけだと口周りを覆える面積が狭いし、それだけでは濾過フィルターとしての能力不足が不安なので、外側に、これまたAmazonで買った安い3Dマスクを、プレフィルター代わりに重ねて着用しています。
このマスクも洗って再利用可能で、素材はポリエステル90% ポリウレタン10%の化繊なので単体でも菌やウイルス等はそれなりにシャットダウンしてくれそうですが、肌触りがカーゼには劣る為に、基本、カーゼマスクの上に被せています。
個人的には、これが最適な組み合わせかな、と思っています。

ガーゼマスクの上に化繊の3Dマスクを重ねると、上から抑え着けられてガーゼマスクが口元にピタッとフィットして隙間が減るので、例えば車の排ガスの様な健康に悪そうなケミカル系の悪臭も、結構確りとフィルタリングしてくれます。
歩きタバコの喫煙者(最近は減りましたが絶滅はしていない)と擦れ違っても、ニコチンの大量に含まれた副流煙の臭いもそんなに気になりません。
しかし、当たり前ですが、やはり完全には防いでくれないので、もっと濾過性能を高める為に、ガーゼマスクの中に活性炭不織布シートを挟んでみる事にしました。
高い濾過性能だけを求めるのなら、フィルター部分交換式の粉塵マスクや防毒マスク等を使用した方が良いのでしょうが、何かしらの作業の時に使うのなら兎も角、流石にそれを普段から常用して、道を歩いたり医者に行くのは無しだなと思いますので。
日常生活の外出時に使用するのなら、見た目が普通のマスクでないと困ります。
なので、ガーゼ+3Dマスクを重ね使用する事が前提で、それに更に追加する低価格の活性炭フィルターとなると、どんな商品を選択するかで結構悩みました。
お誂え向けの商品として、一昔前なら、100均のダイソーに行けば、”活性炭不織布シート”と言うのが110円で買えたのですが、悲しいかな既に絶版なのか、今ではもう探しても置いてありません。
仕方が無いので、何か代わりになる商品を探したら、Amazonで似た感じの活性炭不織布シートを見付けたので、それを購入しました。
流石にダイソーで買うよりも高く付きましたが、値段が高いだけあって、こっちの方が厚みがあって、何と無くフィルター効果も高そうな気がします。

活性炭不織布シートを切ってカーゼマスクに挟む 防臭効果を期待して

活性炭不織布シートは、再利用可能と書かれた袋に入って届くが、この袋にはジッパーが無いので、シートに臭いが付着しない様に、自分でジップロック等に入れて保存する必要がある。
Amazonから届いた活性炭不織布シートはかなり大きいので、恰度良い大きさに切って使用する事になります。
カーゼマスクに挟める大きさに合わせる為に、ボール紙等で先に型紙を作って、それを目安にして活性炭不織布シートを切って行きます。
ただ、このシート、フェルトなんかと同じで切り難く、布用の裁ち切りハサミを使用しないと、普段紙を切っている様なハサミでは旨く切れませんでした。


活性炭不織布シートを程良い大きさに切ったら、後はガーゼマスクのガーゼとガーゼの隙間に挿し込むだけ。
無事に活性炭不織布シートを適度な大きさに切れたなら、後はカーゼマスクの、重なり合っている布と布の隙間に押し込んで、挟み込むだけです。
カーゼマスクはカーゼを何重にも折り畳んで両端を縫ってあるだけなので、特に何もしなくても、活性炭不織布シートを挟む隙間には事欠きません。
簡単に活性炭入りのカーゼマスクが完成します。
活性炭不織布シートをマスクのフィルターに使うとその吸着効果で何が期待出来るのか?
活性炭不織布シートをマスクのフィルターとして使用すると、以下の様な物質の吸着が期待出来ます。
1. 有機化合物(VOC)
- シンナーや塗料の臭い
- タバコの煙やニオイ成分(アセトアルデヒド、ベンゼン等)
- 排気ガスの一部成分(トルエン、ホルムアルデヒド等)
2. ガス状の有害物質
- 二酸化硫黄(SO₂)
- 硫化水素(H₂S)
- アンモニア(NH₃)
- 一酸化炭素(CO)※一部吸着するが、十分な除去は難しい
3. 悪臭成分
- 汗や体臭成分(アンモニア、酢酸等)
- 食べ物のニオイ(揮発性脂肪酸等)
4. 微量の金属蒸気
- 一部の重金属イオンや蒸気(例:水銀蒸気)
5. 一部の細菌・ウイルス由来の成分
- 活性炭には表面に細孔が多く、細菌やウイルスが放出する一部の毒素や臭い成分を吸着する可能性がある。
吸着が期待出来ない物質
- ウイルスや細菌の完全な除去(活性炭単体では対応不可、HEPAフィルターなどと併用が必要)
- PM2.5や花粉(活性炭自体は吸着し難いが、不織布の構造によっては一部捕捉可能)
- 酸素や窒素などの気体成分(分子量が小さい為に吸着され難い)
活性炭不織布は特に臭いの軽減や有機ガスの吸着に強みがある為、通勤時の排気ガス対策やタバコの煙対策に適しています。
活性炭不織布シートを必要な度に毎回切るのが面倒な人には!
カーゼマスク用のフィルターに活性炭不織布シートを使うと安上がりで済みますが、使う度に毎回切るのが割と面倒です。
面倒なのは嫌だ、と言う方には、マスク用取り替え活性炭フィルターの子供用が、カーゼマスクに挟んで使用するには恰度良いサイズなので、以下の商品を利用するのがおすすめです。

子供用は大人用に比べてサイズが小さい分、値段がかなり安く、更にカーゼマスクに挟むのであれば、このくらいコンパクトな方が使い易いので、態々値の張る大人用を購入する必要はありません。
更に、このフィルターは5重構造になっていて、PM2.5等もフィルタリングしてくれる性能を持っているので、活性炭不織布シートを切って挟むよりも高い濾過効果を期待出来ます。

左が子供用。右が大人用。
マスクを着けると自分の口臭が気になるが活性炭シートでそれが軽減する(個人的な感想)
マスクを着けると鼻と口が覆われるので、自分の吐いた息がマスクの中に充満します。
結果、悪臭と言う程では無いにしろ、鼻と口の周りで濃縮された自分の息を吸い込む事になり、何かちょっと臭いな、と感じます。
しかし、マスクに活性炭シートを挟み込むと、自分の吐いた口臭も活性炭が吸着してくれるのか、臭いが気にならなくなりました。
マスクを着用した時に、自分の口臭が気になる方は、体感は人それぞれなので必ずしも解消されると保証はしませんが、改善の期待は出来るので、是非一度、活性炭シートを試してみて下さい。