Amazonのマーケットプレイスを見ていると、面白い品、お値打ちな品が色々と見付かります。
私は最近Amazonで、3個セットで¥1000円しないDC-DC USB 昇降圧コンバータを見付けたので、これは便利そうだと購入しました。
実際に使用してみると、ケース等は無く基板剥き出し状態なのですが、素晴らしく優秀で便利な製品だと感じたので、レビューします。
電子工作のお供に こいつは便利なDC-DC USB 昇降圧コンバータ
電子工作を楽しんでいると、組み立てた回路の動作チェックに電流は大して必要無いけれど、複数種類の電圧の電源が欲しいと言う状況が多々あります。
そんな時に手元にあると便利だなと実際に使ってみて痛感したのが、今回紹介するAmazonで買ったDC-DC USB 昇降圧コンバータです。
こちらは……。USB電源に挿すだけで使用出来るお手軽さ。更に昇圧と降圧の両方が可能。
そして、複数種類の電圧源を用意するには昇降圧コンバータが1個じゃ足りないだろうと言う気遣いなのか、3個セットでの販売で、お値段が¥1000円以下で買える(私の購入時は¥924円でした)と言う、お値打ちな商品です。
しかも、Amazonで買っても、AliExpressで買っても、両者の販売価格に殆ど差が無いので、消費の節約の為に敢えて届く迄に時間の掛る海外通販のAliExpressで買うなんて真似をしなくても、ポチれば即届くAmazonで、金銭的な躊躇い無く購入出来ます。

モジュールには最初から、モバイルバッテリー等のUSB電源に其の儘で挿せるオスAタイプのUSB端子が付いているので、特に何の準備の必要無く、USB電源さえあれば届いた瞬間から使用可能です。
基板上に8セグの電圧計も付いているので、別途テスター等を用意する必要はありません。
電圧を調整する多回転ボリュームのツマミも、指で簡単に回せる様に長めになっています。電圧調整にドライバーが不要なのは、とても助かります。
DC-DC USB 昇降圧コンバータの画像
写真を幾つか撮りましたので画像で詳細を紹介します。

上の画像が、DC-DC USB 昇降圧コンバータの表面です。
ケースとかには入っておらず剥き出し状態の商品です。
使う時は、基板のランドやICの足等を、うっかり何かしらの導体に接触させない様に注意が必要です。
接触させれば当然短絡します。短絡すればDC-DC USB 昇降圧コンバータが壊れる可能性が高いです。
8セグデジタルの下にあるスイッチは、電圧表示のオン・オフ切り替え用です。
8セグをオンにすると、少なからずの電力を消費するので、節約したい場合はオフにします。

矢印の部分にMicro USB端子のメスが取り付けられており、ここから電力を入力する事も可能です。
PDやQCに対応したモバイルバッテリーなら、トリガーデバイスを介する事でMicro USBメス端子経由で、DC-DC USB 昇降圧コンバータに、9Vや12Vを入力する事も可能です。

上の画像の赤丸の部分にリード線をはんだ付けすれば、基板に直接、何かしらの電源から電力の供給も可能です。

DC-DC USB 昇降圧コンバータの裏面です。
こちらも、下手に導体に接触させると回路が短絡するので、取り扱いには注意が必要です。
画像の赤丸部分にリード線を直付けする事でも、電力のイン・アウトを行えるみたいです。

この手の格安製品では珍しく無いのですが、このDC-DC USB 昇降圧コンバータも部品の基板へのはんだ付けは適当で、部品が歪んだり曲がったりズレたりして取り付けられています。
部品のはんだ付けが、フローで行われているのかリフローで行われているのか知りませんが、機械の流れ作業で付けて、その後に手直しせずにその儘の状態の様です。
安い製品なので、見た目に違和感があっても気にしては駄目です。正常動作するなら問題無しと割り切りましょう。

手持ちのモバイルバッテリーに挿すだけで使えるのは、お手軽の極致です。
DC-DC USB 昇降圧コンバータのスペック的な話
DC-DC USB 昇降圧コンバータのスペックに付いて簡単に説明します。
入力電圧の範囲が3.5V-12V、出力電圧の範囲が1.2V-24Vとなっており、入力電圧で出力電圧が以下の表の様に変化しますので、定格を越えない様に、この部分には注意が必要です。
入力電圧 | 出力電力 |
1.2-2V | 2W迄 |
2V~20V | 3W迄 |
20V~24V | 2.5W迄 |
5VのUSB電源を利用するのであれば、入力電圧2V~20Vの範囲になるので、実験用の電源としては3W迄の電力が取れる事になります。
一応、各出力電力で良く使う電圧(3V、5V、9V、12V、15v)に設定した場合、このDC-DC USB 昇降圧コンバータから許容W数内で何Aくらい取り出せるかを、ぱっと見で判る様に以下の表にしてみました。
出力電圧→ ↓出力電力 | 3V | 5V | 9V | 12V | 15V |
2W | 0.66…A | 0.4A | 0.22…A | 0.166…A | 0.133…A |
3W | 1A | 0.6A | 0.33…A | 0.25A | 0.2A |
2.5W | 0.833…A | 0.5A | 0.277…A | 0.2083…A | 0.166…A |
ご存知だとは思いますが、W(電力)=I(電流)E(電圧)ですから、I=W/Eとなります。3Wを電圧で割れば、取り出せる電流の上限値が求められます。上の表以外の電圧に関してはその都度、計算して下さい。
定格電力を超えない様に注意して使いましょう。DC-DC昇降圧コンバータは、許容範囲を超える使い方をするとあっさり壊れますので。
モバイルバッテリーとDC-DC USB 昇降圧コンバータを組み合わせれば、006P角形9V電池で動作させていた様な、小電流で高めの電圧が必要な回路の動作チェック等に使う電源に向いています。
更に、昇圧だけではなく降圧が行えるのが優秀な点で、これに因って、モバイルバッテリーとの組み合わせで、リード部品タイプのLED(VFが2V~3.4V)の点灯チェック等も簡単に行える様になります。
コンセントタイプのUSB電源と組み合わせて使うのも良いでしょう。
