安価な中国製の空気清浄オゾン発生脱臭器は短命 消耗品感覚でAmazonで購入する

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生活

放電式オゾン発生器の寿命は意外と短い

  オゾン製品を愛用している方ならご存じかと思いますが、安価な放電式オゾン発生器は、値段の割にオゾン発生量が多い反面、1年持たずにオゾンが出なくなることが多いです。
 高価な製品であっても、オゾンを生成する部品(電極)の寿命はおおよそ1年程度。継続使用にはメンテナンスや部品交換が必須になります。

 正直なところ、家庭用で使う分には、国内メーカーの高額なオゾン発生器を買う必要はあまりありません。2,000円前後で買える中国製の安価なオゾン発生器を“消耗品感覚”で購入し、壊れたら次を買う──このサイクルで十分実用になります。
 私自身も、安いオゾン発生器を見かけるたびに、予算が許せば予備として購入しておくようにしています。


安いオゾン発生器は電極の汚れで1か月もたないことも

放電式の電極はすぐに汚れる

  安価なオゾン発生器のオゾン生成部は、多くが放電式です。代表的なのは、セラミックプレートを使った「沿面放電方式」や、円形の穴が開いた鉄板と、先端が尖った細い金属電極を組み合わせて放電させるタイプの電極です(正式名称は不明ですが、中国製でよく見かけます)。


窒素酸化物(NOx)は電極の大敵

 セラミックプレート式は電極面積が広く、オゾン発生量が多いのが特徴です。ですが、使用中に電極がどんどん細っていき、使用頻度で変わりますが、長くても1年程度でオゾンを発生させる部分が消耗しきってしまいます。
 さらに、オゾン生成時の副産物として発生する窒素酸化物(NOx)が電極に付着し、汚れが溜まると発生量が低下します。

 鉄板式も同様にNOxで汚れていき、鉄板部分の腐食も少しずつ進みます。私の経験では、こちらのほうがセラミックプレート式よりも汚れの進行が早い印象です。
 早ければ1か月ほどで電極と鉄板が煤で真っ黒になり、オゾンの発生量が激減。こまめな電極掃除が必要になります。


どの製品も短命 メンテナンスフリーは期待できない

 つまるところ、安価な市販のオゾン発生器は、いずれも短命です。一度購入したら数年間メンテナンスフリーで使えるような「便利家電」ではありません。

セラミックプレートの電極。小型でも大量のオゾンを発生するが、使用中に徐々に消耗する。

円形の穴が開いた鉄板電極。腐食・汚れでオゾンが出なくなる。

コイルの中にガラス管入りの電極を差し込むタイプもある。


使い捨てを前提に買うのが賢明

 オゾン発生器は、生成部品の寿命が短く、安物の場合は交換用部品も用意されていないことが多いため、最初から「完全な消耗品」と割り切って購入するのが安全です。

 一応、汎用部品としてセラミックプレートや電極だけを別途購入することは可能です。DIYに慣れている人なら、寿命を迎えたオゾン発生器の内部電極だけを交換して延命させることもできます(成功するかは自己責任ですが)。


オゾン発生用のモジュールだけ買うという選択肢も

 どうせ短命なら、いっそ「オゾン発生電極+昇圧器」がセットになったモジュール部分だけを購入し、ケースや電源、ファン、タイマーなどは市販のパーツを寄せ集めて組み立て、自作のオゾン発生器とする手もあります。
 寿命でモジュールがだめになったときは、その部分だけ交換すればOKです。

 オゾン発生サイクル(発生→待機)を制御するプログラムタイマーも、Amazonなどで完成基板のモジュールとして安価に入手可能です。
 材料を揃える手間こそありますが、制作の難易度は自作PCの組み立て程度で、特別な技術は不要です。

交換用のセラミックプレートタイプのオゾン電極。


今回は2種類のオゾン発生器を購入

 コンセントに挿すだけで使える手軽さに惹かれ、今回は2台のオゾン発生器を購入しました。
 1台目は、本体とコンセントプラグが一体化した小型タイプで、新品価格は1,400円。
 2台目は、Amazonのタイムセールで2,294円に値下げされていた、コード付きのやや大型タイプです。
 どちらも低価格帯の中国製で、Amazonの人気ランキングでもよく見かける定番の人気商品です。
 外観デザインも悪くなく、値段以上にしっかりした作りでした。

 通販で購入できる完成品のオゾン発生器は、外出せずに入手できてすぐ届き、受け取ったその瞬間からコンセントに挿せば使えます。
 自作品と違って面倒な組み立て作業も不要で、忙しい現代人にもぴったりです。

 今回は、すでに活用している自作オゾン発生器とは別に、新しく追加で使いたい目的もあり、すぐに使える実用品として市販品を導入しました。これらが壊れた際は、自作器のベースとして流用する方針としています。


購入①:小型オゾン発生器(プラグ一体型)

商品の特徴と仕様

 正式名称や型番は不明で、販売業者によってロゴの有無や外観が異なる場合があります。
 本体はコンセント直挿しタイプで、縦型2口コンセントだと片方を塞いでしまうため、設置場所はやや限定されます。

 仕様上のオゾン発生量は120mg/h。実際に動作させるとかなり強いオゾン臭がし、発生量は多いと感じました。
 また、マイナスイオン発生機能もデフォルトで付いていますが、オゾンと同時には使用できず、ボタンでどちらか一方を選ぶ仕様です。このタイプでは珍しい構成です。

正式名称・型番は不明。


操作性とタイマー

 本体前面には4つのボタンがあり、以下のモードを選択できます。

  • 左上:オゾン30分 → 待機
  • 右上:オゾン60分 → 待機
  • 左下:オゾン40分 → 待機20分(繰り返し)
  • 右下:マイナスイオン40分 → 待機20分(繰り返し)

 タイマー機能は便利ですが、オゾン発生量が多いので、個人的には「10分発生→40分待機」くらいの緩やかなモードが欲しかったです。

 本体正面下部のボタンの下には空気の吸入口があり、上部(天辺)に設けられた小径ファンからオゾンが吹き出す構造になっています。これ一台である程度の空気循環も考えられた設計です。
 発生させただけでは空気より重く下に溜まりがちなオゾンですが、ファンの送風によって空間の上方向にも広がります。
 ファンの稼働音は静かで、動作中も気になりません。ただし長期間使用して埃が溜まり、軸の動きが悪くなると耳障りな異音が発生する可能性があります。


メンテナンスについて

 購入したばかりで保証期間内のため、まだ分解はしていませんが、しばらく使用したら筐体を開けて内部の掃除が必要になると考えています。
 オゾン生成電極の性質上、壊れなくてもNOxの除去は避けられず、定期的な分解清掃は必須になりそうです。


少し使用してみた感想

 2日ほど「40分発生 → 20分待機」モードで試してみましたが、有人環境で常用するにはオゾン発生量120 mg/hはやはり多すぎるようで、鼻の粘膜や喉が痛くなりました。
 室内で使用する場合は、「動作3分 → 待機27分」くらいの控えめなモードが欲しいところです。

 また、このオゾン発生器は通電後に、4つのボタンのうちどれか1つを押さないと動作がスタートしない仕様になっています。
 そのため、動作間隔を設定できるスマートコンセントなどを利用しても、一度電源を落とすと再度ボタン操作が必要となり、自分好みのサイクルで自動運転させることはできません。

 現状では、外出前に動作させて留守中に使用するのがもっとも現実的な使い方になります。
 ペットのいる家庭では、使用時に必ずペットを部屋の外に出し、戻らないように注意することが安全です。


購入②:コード付き大型オゾン発生器(Amazonタイムセール)

Amazonタイムセールの甘い誘惑

 Amazonのタイムセールは、価格が2〜3割引になることが多く、つい目を引きます。この商品も、ちょうどタイムセール中だったので、見かけて勢いで購入してしまいました。
 オゾン発生器は予備として複数台持っておいても無駄にはならないと思いますが、セールをしていると、今すぐ必要でなくてもつい買ってしまうんですよね。


実物は予想よりサイズが大きかった

 届いてみると、商品写真で見た印象よりもかなり大きめでした。形状は薄く平たい、大きめの弁当箱ほどのサイズ感です。
 見た目には値段以上の高級感があり、定価1万円の商品と言われても納得できそうな仕上がりです。

 本体からコードが伸び、その先にプラグが付いているタイプなので、コンセントに直挿しするタイプと違い、2口・3口分を無駄に塞ぐことはありません。ただし、本体自体が大きいため、適当にその辺に置くと邪魔になりがちで、設置場所はかなり選びます。

 壁に掛けて使用するための粘着シートが付属していますが、耐荷重にはやや不安があります。貼り付け直後は問題なくても、時間が経つと本体の重みで剥がれて落下しそうな印象です。


仕様と4つの運転モード

 オゾン発生量は仕様上100mg/hとされていますが、新品ということもあってか、実際にオゾン臭を嗅ぐとそれ以上の発生量に感じられる強さがあります。
 本体には、指の腹で軽く触れるだけで反応する静電気感知式と思われる操作ボタンが搭載されています。

 プログラム切り替えボタンで、以下の4種類の運転モード(P1〜P4)を選択できます。

  • P1:発生2分 → 待機58分
  • P2:発生3分 → 待機20分
  • P3:発生30分 → 待機12時間
  • P4:発生30分 → 待機2時間

 個人的には、有人環境で常用するならP1やP2あたりが使いやすいと感じます。トイレのような狭い空間であれば、P1でも十分な効果を発揮してくれるでしょう。

 また、ブロワーファンが本体に内蔵されており、側面から吸気し、壁に貼り付けた場合は上方向となる位置から排気します。
 マイナスイオン機能も備えていますが、こちらはオゾンと同時発生型で、オゾンのみ・イオンのみの切り替えはできません。


電極寿命の表記が正直

 Amazonの商品説明には「電極寿命3〜6か月」と明記されており、オゾン電極の寿命について何も触れずに販売している出品者が多い中、寿命を正直に示している点は好印象です。
 実際、オゾン発生用の電極は消耗が早いですが、その他の部分はもっと長持ちします。内部を分解して電極を交換できる人であれば、寿命以上に長く活用できるでしょう。

 この製品も定期的なメンテナンスは必要です。ファンで空気を吸い込む構造なので、本体内部に埃が溜まります。数か月に一度はケースを分解して、電極や内部の埃を掃除する必要があるでしょう。

内部構造。裏蓋のタッピングビスを外せば簡単に分解可。オゾンの発生を、オゾンに反応して紫に変わるヨウ化カリウムデンプン紙で確認したところ、しっかり紫色に変化しました。


まとめ:家中を低濃度オゾンで満たすと効果が高い

 家のあちこちにオゾン発生器を設置して低濃度オゾンで満たすと、脱臭以外にもさまざまなメリットがあります。

  • ダニはオゾンに弱く死滅する
  • ゴキブリの侵入を抑制できる(忌避効果)
  • 空気中のカビ胞子を殺し、カビの拡散・再繁殖を防ぐ

 特に風呂場では、カビを除去したあとに毎日1時間ほどオゾンを充満させると、新たなカビ発生をしっかり防げます。
 タオル掛け付近に設置すれば、俗に言う「赤カビ」の発生も防止可能です。

 マイナスイオンとは異なり、オゾン発生器は効果が目に見えて実感できるため、一度使い始めると手放せなくなる存在です。


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