はんだ付け便利グッズ シリコーン製の断熱絶縁作業マット購入レビュー 机が焦げない

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DIYと自作

 私は、はんだ付け作業を折りたたみ式の卓袱台の上で行っています。机の上ではんだこてを直接使うと、どうしても机が傷んでしまうため、これまでは段ボールを敷き、その上に100均のダイソーで買った30cm×30cmのシリコーンキッチンマットを重ねて使っていました。

 このシリコーンマットは厚さ0.3mm程度とかなり薄いのですが、それでもその上ではんだ付け作業をしても机が焦げたりせず、なかなか重宝していました。
 何と言ってもお値段は110円。ダメになっても気軽に買い替えられるのが魅力でした。

 ところが最近、複数買い置きしてあったはずのシリコーンキッチンマットの在庫が、いつの間にか切れてしまっていました。そこで再びまとめ買いしようと、ダイソーとセリアを覗いてみたのですが、どちらの店舗でもシリコーンキッチンマットはすっかり姿を消していました。

 どうやら、最近の物価上昇の影響で廃番になってしまったようです。

 仕方がないので、今回は電子工作向けにはんだ付け用として販売されている、シリコーン製の断熱・絶縁作業マットを購入してみました。これは、そのレビュー記事です。


はんだ付け作業に最適な敷物、それはシリコーン製作業マット

シリコーンゴムははんだ作業にぴったりの素材

 シリコーンゴムは非常に丈夫で、作業用のマットとして最適な素材です。
 100均で売られていたシリコーンマットでさえ、耐熱温度は-30℃から230℃と幅広く、一瞬であれば350℃のはんだこての先が触れてもまったく問題ありませんでした。

 シリコーンゴムは、耐熱性に加えて、耐油性・耐薬品性・耐溶剤性にも優れており、電子工作のはんだ付け作業に使う敷物としては非常に相性が良いのです。そのため、市販品としても「電子工作用のシリコーン作業マット」が販売されています。


100均が廃番なら、専用品を試してみよう

 昔は、100円で買えるシリコーンマットで十分だと思っていたので、専用品をわざわざ購入する必要は感じていませんでした。
 しかし、100均から110円マットが姿を消してしまった今となっては欲しくてももう買えません。「それならちゃんとしたやつを使ってみるか」と考え、今回、電子工作用として販売されているシリコーン作業マットを購入してみました。


専用品ならではの使いやすさと安心感

 さすがに「電子工作用」と銘打っているだけあり、100均の製品と比べてマットの厚みがしっかりしています。加えて、小さな電子部品をなくさないよう、マットの端にはちょっとした収納枠も設けられており、使い勝手が良くなっています。

 私が購入したマットは水色で、この色だと小さな電子部品も見やすく、作業中に見失いにくくてとても便利です。

 溶けたはんだが落ちてもマット自体は何ともなりませんし、その下の机の表面にも一切ダメージがありません。
 もちろん、以前使っていた100均マットでもある程度同様の効果はありましたが、専用品は厚みがあるぶん、さらに安心感があります。これなら、段ボールを下に敷かずに、机の上に直接マットを敷いて作業しても大丈夫そうです。

 はんだ付けを日常的に行う方であれば、こういった専用マットは持っておいて損はないアイテムだと思います。


シリコーン製作業マットの絶縁性と静電気防止効果

 シリコーンは優れた絶縁体です。そのため、通常の電子工作で扱うような電圧であれば、マットの上で電気が流れる心配はまずありません。よほど高い電圧で絶縁破壊を起こさない限り、安全に使える素材と言えるでしょう。

 この「電気を通さない」という特性は、はんだ付けなどの電気工作において非常に重要です。たとえば、基板や部品がマットに直接触れても、意図しないショート(短絡)を起こさないため、作業中のトラブルを防げます。

 また、市販の電子工作用マットの中には「静電気防止」を謳っている製品もあります。
 一見すると「絶縁」と「静電気防止」は正反対のように感じますが、これは少し仕組みが異なります。

 シリコーンには、マイナスの電荷を帯びやすい性質があります。その上でプラスに帯電しやすい金属(電子部品)を扱うと、シリコーンのマイナス電荷と電子部品のプラス電荷が中和され、結果的に静電気の発生や蓄積を抑える、というのがシリコーンによる「除電」の仕組みです。

 実際、静電気除去グッズにはシリコーンを素材とした製品が多く見られます。これらの製品と同じく、シリコーンマットにもある程度の静電気防止効果があると考えてよさそうです。

 とはいえ、完全な静電気対策を行いたい場合は、専用の導電性マットやアース線付きの静電防止マットのほうが確実です。ただ、通常の電子工作レベルであれば、シリコーン製作業マットでも十分に安心して作業できると言えるでしょう。


購入前にチェックしておきたいポイント

 シリコーン製作業マットは非常に便利なアイテムですが、購入前に以下の点をチェックしておくと失敗が少なくなります。

  • サイズを確認しましょう
     自分の作業机や作業スペースに合ったサイズを選ぶのが大切です。小さすぎると部品や工具がはみ出して使いづらくなりますし、大きすぎても収納に困ることがあります。
  • 厚みと素材感を確認
     厚手のもののほうが熱や衝撃から机を守ってくれる安心感があります。商品説明に記載されている厚さ(例:1mmや3mmなど)をチェックして、用途に合ったものを選びましょう。
  • 静電気防止タイプかどうか
     すべてのシリコーンマットが静電気防止をうたっているわけではありません。静電気が気になる精密部品を扱う場合は、「ESD(Electro Static Discharge)対策済」や「帯電防止」などの記載があるかどうか確認しましょう。
  • 収納スペースや持ち運びのしやすさ
     作業後に毎回片付ける場合や、持ち運んで使いたい場合は、巻いて収納できる柔らかめのタイプが便利です。

 以上の点を意識して選べば、あなたの作業スタイルにぴったり合った1枚が見つかるはずです。


日々の作業を快適に、ご安全に!

 そんなこんで、今回は電子工作向けのシリコーン製作業マットについて簡単にレビューしてみました。
 100均のシリコーンマットでも一時は十分な効果を感じていましたが、専用品を使ってみると、厚みや部品の扱いやすさ、安全性の面でやはり専用品ならではの安心感があります。

 特に、耐熱性・絶縁性・静電気防止効果といった素材の特性が、電子部品を扱う作業においては大きなメリットになります。マット一枚で作業の快適さも安全性も変わってくるものだと、あらためて感じました。

 もし、これから本格的に電子工作を始めたい方や、はんだ付けの頻度が高い方であれば、こういった専用マットを一枚持っておくととても重宝します。
 机を焦がしたり傷つけたりするリスクも減り、安心して作業に集中できますよ。

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