洗って再利用可能な布ペットシーツ(トイレ用)を実際に約半年繰り返し使ってみた感想

「広告」

ペット

再利用可能が売りなだけあり、思った以上に丈夫で半年後も健在

 2025年1月に赤ちゃんフェレットをお迎えした時、同時に「洗って再利用可能な布ペットシーツ」を導入しました。
 それ以前の子、つまり先代までは、誤飲しても安心なオカラのトイレ砂を使っていましたが、今代からは布ペットシーツも追加で使用しています。

 現在も外のトイレにはオカラ砂を使っていますが、自作のイタチ小屋の寝床の下には布ペットシーツを敷いて使うようにしています。

 我が家のフェレットは、普段は寝床近くで排泄するのを嫌がるので、自主的に外のトイレを使ってくれるのですが、小屋の扉を閉めて長時間過ごしてもらう時だけは、どうしても我慢できなくなり床でしてしまいます。
 この布ペットシーツは両面吸収タイプで、オシッコをしっかり吸収し、染み込んだ尿が反対側まで滲み出ないので、とても使いやすいと感じました。

 ただ、導入当初は問題もありました。小さい頃はシートの表面をガリガリ掘ったり、端を噛みちぎったりして、かなりボロボロにされました。
 幸い我が家の子は噛みちぎるだけで済みましたが、中には誤食してしまう赤ちゃんフェレットもいそうです。使い始めには念のため注意深く観察した方が良いと思います。
 とはいえ、このペットシーツ自体はかなり丈夫で、表面に毛羽立ちは見られるものの、致命的に破れることはなく、半年経った今でも普通に使い続けられています。


長く再利用するには「臭い対策」が肝心

蓄積する悪臭

 布ペットシーツが吸収するのはオシッコやウンチの水分です。問題は、その後に発生する臭い。

 オシッコに含まれる尿素は細菌によって分解されてアンモニアを生じます。また、ウンチの中の未消化タンパク質が分解されると、スカトールやインドール、硫化水素といった腐敗臭の原因物質が発生します。つまり布ペットシーツには、どうしても悪臭が染みつきやすいのです。

 ペットシーツには最初から消臭・抗菌加工がされています。そのため使用1〜2回程度なら、水に漬け置きした後に中性洗剤で手洗いし、しっかり干せば匂いはほとんど消えます。
 しかし5回、6回と繰り返していくうちに、徐々に布地そのものに臭いが残るようになってきました。

 さらに取扱説明書には「塩素系漂白剤は生地の剥離や吸水力低下の原因になるので使用しないでください」と明記されています。そのため、ハイターのような漂白は不可。どうやって臭いを落とすか、かなり悩みました。

オシッコとウンチから発生する悪臭の正体

 ペットシーツが繰り返し使いにくくなる最大の原因は「臭い」です。
 では、実際にはどんな物質が臭いの元になっているのでしょうか?

  • オシッコ由来の臭い
     尿に含まれる尿素は、時間が経つと細菌によって分解され「アンモニア」に変わります。アンモニアは鼻にツンとくる刺激臭の正体です。
  • ウンチ由来の臭い
     食べ物に含まれるタンパク質や脂肪が消化されずに残った部分が腸内細菌によって分解されると、
     ・スカトール(強い糞臭)
     ・インドール(獣臭のような匂い)
     ・硫化水素(腐った卵のような匂い)
     といったガスが発生します。

 これらが布に染み込むことで「洗ってもなかなか取れない悪臭」の原因になります。

 つまり、布ペットシーツを長く快適に使うためには、単に洗うだけでなく、これらの臭い物質を分解・除去できる洗浄方法を取り入れることが重要になるわけです。



実際に試した洗浄方法

  • 中性洗剤のみ
     → 効果は限定的で、臭いは残る。
  • ミョウバン水
     → アンモニア臭(オシッコ臭)には効果的だが、ウンチ由来の臭いには弱い。
  • 次亜塩素酸水
     → 塩素系漂白剤ではないので大丈夫だと期待して試したが、なぜかウンチ臭は残った。
  • 過炭酸ナトリウム(酸素系漂白剤)
     → 劇的に効果あり! 黄ばみやウンチ系の悪臭まで、浸け置き洗いでスッキリ消えた。

 最終的に、過炭酸ナトリウムを溶かした水に浸け置き洗いするのが最も効果的だと分かりました。これを定期的に行えば、布ペットシーツはかなり長期間使い回せそうです。

酸素系漂白剤やミョウバン水の匂い分解の仕組み

  • 酸素系漂白剤(過炭酸ナトリウム)
     水に溶かすと「炭酸ソーダ」と「過酸化水素」に分解されます。
     この過酸化水素がさらに分解されると「活性酸素(酸素のラジカル)」が発生し、臭いの原因となる有機物を酸化分解してくれます。
     結果として、ウンチ由来のスカトールやインドールのような強い悪臭物質も、化学的に分解されてほとんど無臭化できます。
     また黄ばみ汚れの漂白にも効果的です。
  • ミョウバン水(硫酸アルミニウムカリウム)
     水に溶かすと弱酸性になり、アルカリ性のアンモニア臭を中和してくれます。
     そのため「オシッコ臭」にはとても効果的。ただしウンチ由来の臭い(タンパク質や脂肪の分解臭)には効き目が弱いので、併用が望ましいです。

 まとめると、

  • オシッコ臭 → ミョウバン水で中和
  • ウンチ臭 → 酸素系漂白剤で酸化分解
    という使い分けが最も効果的です。


フェレットによる「いたずらリスク」について

 商品説明には「噛んでも破れにくい」とありましたが、実際はペットの種類や個体の性格で破れる場合もあります。特に好奇心旺盛な赤ちゃんフェレットの場合、最初は新しいものを見ると興味本位で噛んでボロボロにする可能性が高いです。

 とはいえフェレットは飽きっぽい性格。ある程度噛んで遊んだら、その後はほとんど興味を示さなくなりました。今では逆に布団代わりに包まって寝ていることもあります。


まとめ

 半年間使い続けてみて感じたのは、布ペットシーツは思った以上に丈夫で、過炭酸ナトリウムを使った洗浄さえ組み合わせれば長期利用が可能ということです。

 使い始めの時期は噛み癖や誤食に注意が必要ですが、慣れてしまえば快適に使え、ゴミの削減やランニングコストの面でも大きなメリットがあります。
 「紙の使い捨てシーツだと毎回ゴミが増えるのが気になる」「少しでも長持ちするペット用品を探している」という方には、布ペットシーツはかなりおすすめできるアイテムだと思いました。


最後に

 布ペットシーツは、使い捨てに比べれば洗浄や管理の手間は増えますが、その分ゴミを減らせるだけでなく、長期的に見れば経済的にも優れています。特に過炭酸ナトリウムを活用すれば、臭いや黄ばみもきちんとリセットでき、繰り返し気持ちよく使えるのが大きな利点です。

 最初のうちはペットのいたずらに注意が必要ですが、半年以上使ってみた経験から言えば「耐久性・衛生面ともに十分実用的」と言えるレベルでした。
 これから布ペットシーツの導入を検討している方や、使い捨てに疑問を感じている飼い主さんには、一度試してみる価値があると思います。


タイトルとURLをコピーしました