南海トラフ地震(巨大地震)注意! 飲料水の確保 災害グッズ備える 緊急時の風呂の残り水の濾過

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緊急事態

南海トラフ地震 巨大地震注意 災害時用の飲料水の確保大丈夫?

 2024年8月8日午後4時43分に日向灘を震源とするマグニチュード7.1の地震が発生し、南海トラフ地震の発生可能性が高まっていると考えられ、内閣府防災情報ページや気象庁から巨大地震注意が発表されました。

 その影響だと思われますが、8月8日の夜にディスカウントスーパーに買い物に行ったら、カートに水のペットボトルの箱を載せてレジに並んでいる人の姿を多く見掛けました。
 皆様、万が一に確り備えておりますね。災害時を想定しての飲料水の確保は大切だと思います。

 私の場合は、金も無いので大量の水を買い置きしてはおりませんので、非常時には最終手段として、風呂の残り水(湯)を飲料水に利用しようと考えています。
 勿論そのまま飲むのでは無く、ちゃんと濾過してからですが。もしかしたら、同じ様な考えを持つ方が、私以外にも居るのではないでしょうか

 今回は、災害時の緊急手段として、風呂の残り水(湯)を飲料水として利用する方法に付いて、記事にしたいと思います。

災害時に風呂の残り水(湯)を飲料水にする

 災害時の緊急手段として、風呂の残り水(湯)を飲料水として利用する場合の注意や方法です。

風呂の残り水(残り湯)に含まれる雑菌

 入浴後の風呂の残り水(湯)は、そのまま飲料水に出来る程は綺麗ではありません。
 先ず第一に、水中には、以下の様な雑菌が含まれる可能性があります。

  1. 黄色ブドウ球菌
    人の皮膚や鼻腔に常在する細菌で、皮膚の汚れや汗と共に湯に混入します。
  2. 大腸菌
    トイレ後の不十分な手洗いや体の洗い残しなどから残り湯に混入する事があります。
  3. レジオネラ菌
    一度入浴した後の湯の温度が40℃以下で長時間放置されると増殖しやすいです。
  4. 真菌類
    水虫の原因となる白癬菌などが含まれる事があります。
  5. 他の皮膚常在菌
    人の皮膚に生息する他の細菌や酵母、真菌なども含まれる事があります。

災害時に風呂の残り水(残り湯)を出来るだけ安全に飲水に使用する方法

 災害時に風呂の残り水(湯)を飲料として利用可能にする場合は、余裕があれば以下のステップを踏むと、より安全性が高まります。

  1. 濾過(ろ過)
    水の中の大きな汚れや不純物を取り除く為、布やフィルターを使って濾過します。
  2. 煮沸消毒
    残り水(湯)を十分な時間(通常は1分以上)煮沸し、雑菌やウイルスを殺菌します。
  3. 浄水タブレットの使用
    市販の浄水タブレット(界面活性剤を含まない塩素系漂白剤で代用可)を使用すると、残った有害な微生物や化学物質をさらに除去する事が出来ます。
  4. 活性炭フィルターの使用
    臭いや不純物を取り除く為に、活性炭フィルターを使用するのも効果的です。
  5. 最後に再煮沸
    もう一度短時間(数分程度)煮沸しておく事で、安全性が更に高まります。

 但し、風呂の残り水(湯)の飲料水としての利用は最終手段であり、可能であれば他の水源を確保する事が望ましいです。

災害時の緊急手段として風呂の残り水(湯)をろ過する使える濾材

 大地震が起きていよいよ飲料水が無くなった時、風呂の残り水(湯)を飲料水として転用する為のろ過を行うのに、濾材として利用可能な身の回り物に付いてです。

身の回りにある濾材として利用可能な物

  1. 布やタオル
    • 清潔な布、タオル、さらし布などを数枚重ねて使う事で、大きな不純物を除去出来ます。
  2. コーヒーフィルター
    • コーヒーを淹れる際に使う紙フィルターは、細かいゴミや不純物を除去するのに有効です。
  3. ガーゼや包帯
    • 医療用のガーゼや包帯もろ過材として使う事が出来ます。目が細かいので、細かな不純物をキャッチ出来ます。
  4. 脱脂綿や綿花、不織布
    • 脱脂綿や綿花を使うと、細かい粒子を効果的に取り除く事が出来ます。フィルターとして使う際は、他の濾材と組み合わせるとより効果的です。
  5. キッチンペーパー
    • キッチンペーパーは比較的細かい濾材として機能します。数枚重ねて使うと、ろ過効果が高まります。
  6. 砂と小石
    • プラスチックボトルや容器の底に小石、その上に砂を敷き詰めて、簡易的なろ過装置を作る事が出来ます。これはさらに細かい粒子を除去するのに役立ちます。

ろ過の手順

  1. 多層ろ過: これらの濾材を複数重ねて使う事で、ろ過の効果を高めます。たとえば、布→砂→コーヒーフィルターの順に水を通す事で、よりきれいな水が得られます。
  2. ろ過後の処理: ろ過後の水でも、必ず煮沸消毒や浄水タブレット(界面活性剤を含まない塩素系漂白剤で代用可)を使用して、残った微生物を殺菌する様にして下さい。

 身の回りの物を使って濾過した水は、飲料水としての品質や安全が完全に保証されたものではありません。
 災害時には、風呂の残り水(湯)の飲料水としての利用は最終手段として、出来るだけ衛生的な水源を優先的に利用するよう心掛ける事が重要です。

100均やホームセンターで買える水の濾過に使える商品 日常的にも災害時にも使えるので常備を!

 災害時の水の濾過に流用出来そうな、私が常に買い置きを心掛けている商品です。
 ローテーションで古い物から日常用に使用し、常に予備を買い置きしておくようにしています。

  • 衣類用塩素系漂白剤
    衣類用のハイターです。界面活性剤を含まない物を選んで買っています。
    洗濯物の殺菌から、浴槽の壁のカビ掃除等にと、普段から使用しています。
    常に新しいのを1本買い置きしておいて、古いのから順番に使っています。
  • コーヒーフィルター
    100均でも買える紙のコーヒーフィルターです。豆を使ったコーヒーを入れたりはしませんが、普通に何かを濾すろ材として利用出来るので、常備しておくと便利です。
  • 漏斗
    醤油なんかを小瓶に移し替える時に使う漏斗です。これも日常的に使えますが、中にコーヒーフィルターを入れて、その中に不織布や活性炭を詰めれば、災害時の非常用濾過器として使えます。
  • フェルト
    ダイソー・セリア等の100均でも買える、手芸用の不織布です。掃除用マスクのフィルターの自作に使っています。緊急時には水を濾過する時のろ材としても利用出来ます。
  • 活性炭
    普段は、塩素系漂白剤を使って掃除をする時のマスク用のフィルターを自作するのに使っています。災害時に緊急で水を濾過する時のろ材としても活用出来ます。
  • カセットコンロ
    冬に鍋をする時に使うカセットコンロ。常備しておけば、水の煮沸消毒に使えます。災害時の食事で、レトルト食品を温めるのにも使えます。ボンベを数本常備しておくと安心です。

災害時に備えた市販の塩素系漂白剤を使った風呂の残り水(湯)の消毒

 市販の塩素系漂白剤(ハイターなど)を使って風呂の水を消毒し、飲料水として利用する場合の方法に付いてです。
 重要なのは、塩素系漂白剤は界面活性剤が含まれていない製品を選ぶ事です。塩素系漂白剤含まれた塩素系漂白剤は使えません。
 普通、キッチン用のハイターには界面活性剤が含まれています。

塩素を使って実際に消毒する手順

 一般的には、水1リットルあたり2滴の塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)を使用するのが推奨されています。
 医薬品として市販されている次亜塩素酸ナトリウムを主成分とした水道用の殺菌消毒漂白剤も存在します。衣類用の塩素系漂白剤を使うのに抵抗があれば、こちらを使用しましょう。

 塩素系漂白剤で飲料水を作る手順を以下に手順を示します。

手順

  1. ろ過
    布やコーヒーフィルター等を使用して、水の中の大きな不純物を取り除きます。
  2. 塩素系漂白剤の追加
    濾過した水に、1リットルあたり2滴の塩素系漂白剤を加えます。目安として、5リットルの水なら10滴になります。
  3. 混ぜる
    水に漂白剤を加えたら、よくかき混ぜて塩素が均一に行き渡る様にします。
  4. 放置
    消毒効果を高める為に、最低30分以上放置します。水温が低い場合や濁りがある場合は、更に長い時間(最大1時間)放置するとよいです。
  5. 臭いや味の確認
    塩素の臭いが強いと感じた場合は、少し放置時間を延ばして臭いが和らぐのを待つか、空気にさらして臭いを飛ばす事が出来ます。

注意点

  • 塩素系漂白剤の使用量が多すぎると、健康に害を及ぼす可能性がある為、適量を守る事が重要です。
  • 漂白剤には有効期限があるので、使用前に確認し、新しいものを使う事が望ましいです。

 これらの手順を守る事で、風呂の水を消毒し、災害時の飲料水として使用できる可能性が高まります。
 但し、何度も繰り返しますが、これは本当に緊急時の手段であり、可能であれば市販の浄水器や災害用の飲料水を確保する事が最善です。

 もし万が一、災害が現実となった時に慌てない為に、一度風呂の残り水(湯)を濾過する予行練習をしておくと良いと思います。

アウトドアや災害時に役立つ市販されている濾過器 浄水器

 緊急時のサバイバル用に、川やため池の水、お風呂の残り水(湯)を飲料水に出来る高性能なフィルターを備えた浄水濾過器は普通に市販されており、Amazonや楽天市場等でそこそこのお手頃なお値段で購入可能です。
 市販品の場合、濾過後の水質検査等の第三者機関の証明書を付属して販売されている場合もあり、そういう商品を選ぶと、濾過水の品質や安全性は更に高まると思われます。

 災害時の為に、市販の浄水濾過器を非常時用の防災グッズの中に入れておくのはおすすめです。

参考にした情報ソース

参考:風呂の残り湯に含まれる微生物、飲料水に含まれる微生物、科学的な情報は、以下の文献や記事に記載されています。

  1. Microbiological Contaminants in Drinking Water – この文献は、飲料水中に含まれる微生物汚染物質に関する現状と課題について述べています。特に、大腸菌やレジオネラ菌などの細菌に関する情報が含まれています​ (MDPI)​。
  2. Water Microbiology. Bacterial Pathogens and Water – こちらは、飲料水における病原性細菌とその管理に関する総合的なレビューです。水中に存在する様々な病原菌とそのリスクについて詳細に解説されています​ (SpringerLink)​。

参考:以下サイトで簡易的なろ過器の作り方や、必要な材料を確認が出来ます。

アクアコミュニケーターの技術では、ペットボトルを使った簡易ろ過器の作り方を紹介しています。材料として、ペットボトル、活性炭、小石、ガーゼなどが必要です。ろ過材が手に入らない場合は、身近なもので代用する方法も解説されています​ (アクアスフィア・水教育研究所)​。

雑多道楽というサイトでは、少し高度な自作ろ過器の作り方が紹介されています。パーツを分解可能にして、メンテナンス性を高めたろ過器の製作方法が詳しく説明されています。こちらはより耐久性が求められる場合に役立つ情報です​ (雑多道楽)​。

KOBE WATER LABOでは、子ども向けの実験として、ペットボトルを使った簡単なろ過装置の作り方が説明されています。こちらも小石、砂、活性炭などを使って水をろ過する方法を学ぶことができます​ (神戸市水道局 )​。

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