ホームセンターでテスター何処にあると訊いたら乾電池テスターの場所を教えられる テスターの正式名称なんぞや?
此処で言っているテスターとは、スイッチで内部の計測回路を切り替えて、電圧や電流、抵抗等の値を測定出来る、あの電子工作、電気工作の友である、テスターの事です。
随分と昔の話ですが、導通を調べたいのに生憎と恰度手元にテスターが無くて、急遽、出来るだけ安いテスターを購入すべくホームセンターを訪れた時の事です。
店員さんに「テスター何処に置いてますか?」と尋ねたら、なんか乾電池テスター(電池の電圧で残量の有る無しを調べられる製品)に案内されました。
それでまあ、店員さんに、「いや、これじゃ無く、導通とかチェック出来るテスター」と言ったら「えっ、これテスターって書いてありますよ」みたいな返答が戻って来ました。
何とも、内容が伝わっている様で全く伝わっていなさそうな説明を続ける事暫し、何とか自分の欲しいテスターの並んでいる売り場に無事に案内されました。
結局、1980円くらいの一番安いアナログテスターを購入する事が出来ました。
本当は、デジタルテスターの方が良かったんですが、通販だとデジタルテスターの方が安価な場合が多いのに、ホームセンターだと何故かアナログテスターの方が安かったで、それにしました。
見た目だけなら、クラシカルで針の動くアナログテスターの方が好きなんですが、使い易さとしてはデジタルテスターの方がどう考えても上だと思います。
最近の製品は、1000円以下のデジタルテスターでも、最低限必要な機能は一通り揃っていて、普通にホビー用途で使う分には何も困りませんから、大したものです。
そしてこの、電子工作や電気工作をする時に無いと困るテスターですが、正式には回路試験器/Circuit Testerや回路計/Multi Meterと呼ぶのだそうです。
ホームセンターの店員さんが、回路試験器と言う名称をご存知か否かは不明ですが、少なくとも「回路試験器ありませんか?」と尋ねれば、乾電池テスターの売り場に案内される事は無かったかなと思います。
テスターリードの先端は対象物を挟める形状が使い易い
テスターに付属するテスターリードは、基本先の尖った棒状の端子になっています。
これはこれで良いのですが、テスターリードを2本持つと両手が塞がるので、他の操作が出来なくなるのが不便ではあります。
この不便な状況を打開するのに、私はバナナプラグと鰐口クリップを買って来て、対象物を挟めるテスターリードを自作して利用しています。
少し前は、ダイソーで鰐口クリップが普通に安く買えたので、後はAmazonや秋月でバナナプラグを買えば、テスターリードが簡単に作れました。
バナナプラグとは、テスター本体に挿し込む側の端子です。
しかし、残念な事に、最近はダイソーで鰐口クリップを売っているのを見掛け無くなりました。
ギリギリ見掛けた末期の頃は、物価高の影響なのか、パッケージが一新される毎に段々と内容数が減少していましたので、最終的にに廃版になってしまったのかも知れません。
鰐口クリップが100均で手軽に購入可能だった頃は、入手に苦労が無くて本当に便利だったんですが、物価上昇の悪影響で、お買い得だった100均商品は、消滅の一途を辿っている様です。
コロナ以降、暮らし難い嫌な世の中になって行きます。
一応、ダイソーで売っていたのと同じ様な安いワニ口クリップは、Amazonで今でも購入可能です。
バナナプラグも勿論買えます。
細かい部分を挟むならICクリップが便利
テスターリードの先端を鰐口クリップにすると便利なのですが、ICの足を挟んだりしたい場合は、大き過ぎて横の足に接触して短絡する危険性があって、使用を断念しなければならない時もあります。
そういう場合には、細かい部分を掴める、ICクリップ式のテスターリードがあると便利です。
正直、ICクリップが無いと困る場面は、枚挙に遑が無い程にあります。
一応、バナナプラグ↔ICクリップになったテスターリードは市販されていますが、これもICクリップとバナナプラグがあれば、自作しようと思えば作れます。
ノーマルのテスターリードの先端に被せて鰐口クリップやICクリップに変換するタイプもあります
テスターを買うと付属している元々のテスターリードの先端にカポッと被せて、形状を鰐口クリップやICクリップに変換する製品も存在します。
被せるだけと言う時点で、接触抵抗とか結構大きそうな気がしますが、高精度を必要とする計測でも無い限り、こう言うアタッチメント系を利用しても特に問題は無いでしょう。
持っていると、使用する機会は多いです。
普段はリード棒として使って、状況に併せて必要な時だけ鰐口クリップにしたり、ICクリップにしたり出来るのはかなり便利です。
この手のアタッチメントも自作で作ろうと思えば簡単に作れるんですが。自作の場合、見た目の良さは市販品に及びません。
実はねじ式の先端交換タイプもある
テスターリードのアイデア商品みたいなのには、両方の先端がメスのねじ式になっていて、状況に併せてオスねじ式の先端を差し替えられる製品もあります。
対象に応じてテスターリードを、ニードルや鰐口クリップへ、その都度交換可能なのは便利ですが、これもやはり接触抵抗が大きそうです。
一番の心配は、交換時に注意しないと、割とあっさりとねじ溝を潰してしまったりするので、余り頻繁に先端を付け替えるのは恐い気がします。
両方がバナナプラグになっていて必要な先端を差し込むタイプのテスターリードもあります
ねじ式の亜種で、両方がバナナプラグになっていて、必要に応じて先端を差し替えれるタイプのテスターリードも市販されています。
ねじ式と違って、頻繁に先端を交換しても、ねじ溝を潰す心配はしなくて良さそうです。
何度も差し替えていると次第に緩くなってしまうかも知れませんが、個人的にはこっちの方が使い勝手は良いと思います。
この辺は好みで選べば良いと思いますが。
家で実際に使用しているテスター達
家にテスターが幾つあるのかと言えば、4つあります。
1個では電圧と電流を同時に測定する時とか足り無くて困るので、電気や電子の工作する人は、最低でも2個くらいは所持しているんじゃないでしょうか?
アナログテスター
最近では徐々に使う人が減っている気がするアナログテスターです。
ちょと導通を調べる程度なら、針がピョコンピョコンと動いているのを確認出来れば良いだけですので、これでも充分です。
寧ろ、視認が分かり易いくてデジタルテスターよりも良いかも知れません。
因みに現在所持しているアナログテスターが、冒頭で書いたホームセンターで購入したテスターです。
なんのかんの、一番長く使用しています。
何をするにも電池が必要なデジタルテスターと違い、アナログテスターは電池が無くても電圧や電流が測れます。
抵抗を測る時には流石に電池が必要ですが、単3電池1本で動きます。
アナログテスターのメリットは、やはり単3電池が1本(2本必要なのもある)あれば動くので、電池の入手に困らない点に尽きると思います。
ただまあ、数値を読み取るのは、デジタル式よりも面倒です。
0.何Vとか、細かい部分の数値は目分料でしか読み取れませんし。
家のテスターリードの先端には、アタッチメント式の鰐口クリップを取り付けてあります。
これは簡単に抜き差し可能です。
デジタルテスター黒
もうかなり昔に、名古屋の大須商店街を覗きに行った時に、実店舗で980円で買った安物テスターです。
東京の秋葉原や大阪の日本橋の電気街を覗きに行った時には、テスターなんか買って帰らなかったのですが、何故か大須に行った時に突発的に、自分へと知人へのお土産として2台買って、1台はその人に上げて、もう1台はその後ずっと自分で愛用しています。
安物ではありますが、デジタルだけあって最低限の機能は一通り実装されていてとても便利です。
更に、最近のデジタルテスターは、オマケ要素なのか、トランジスターの直流電流増幅率(hFE)も測れたりします。
しかしこのテスター、ちょっと問題があって、電池が切れたら使い捨てが前提なのか、電池を交換する蓋がありません。
一度電池切れになったので、しょうがないので「危険! 開けないで下さい!」と英語で注意書きされてタッピングねじで閉じられた裏蓋を開けて、電池交換をしました。
タッピングねじって何度も開け締めしていると段々馬鹿になって来るので余り開けたく無いのですが、電池蓋が無いので仕方ありません。
電池は角形9Vの006Pです。デジタルテスターは基本、006P電池が支流みたいです。
まあ、中に計測用の電子基板が入っているので、動作せるのにはそのくらいの電圧が必要なのでしょう。
消費電力自体はかなり少ない様で、一度挿れたら数年も持ったりしますが、切れた時に交換用の電池を用意するのが面倒臭いです。
006P電池はダイソー等の100均で買えますが、100均以外で買うと高いです。
更に、充電式のタイプも、結構割高です。
テストリードは自作のバナナプラグ→鰐口クリップのタイプを使用しています。
初めて使った時、測定対象を挟める鰐口クリップは本当に便利だと実感しました。
デジタルテスター マザーツール MT-4510
業務用のプロ仕様っぽいテスターも一個くらい持っておこう、と考えて購入しました。
マザーツールは中華メーカーですが、この会社はお値打ちな割に充分実用に耐える計測器を各種販売していて、個人的には好きなメーカーです。
マザーツール製品の測定器は、これ以外にも他にも所持しています。
流石にちょっと高めの高性能テスターだけあって、電圧、電流、抵抗の他に静電容量、周波数、デューティー比等の測定も可能となっています。
周波数、デューティー比の測定性能に関しては、オシロスコープには全く及びませんが、取り敢えずは簡易的に判ります。
静電容量の測定は、コンデンサの容量を確かめるのに非常に便利です。
個人的には、この静電用の測定モードを一番利用しています。
ただ、多機能故に本体が大きいです。そして、使用する電池はやはり9Vの006P電池です。
デジタルテスター赤
手軽に使える小型のテスターがもう一台欲しいと思って買い足した、安物です。
そのお値段は、AliExpressで他の商品と3点纏めて購入すると送料無料になったので、なんと310円でした。
見た目がちょっと安っぽい感じのテスターですが、少なくとも大須で980円で買った黒のテスターよりは、こちらの方がまだ高級感を感じる程度には造形が整っています。
そして、機能的には普通に使用出来ています。
テスターと一緒に、ねじ式で先端を交換可能なテスターリードも購入しました。鰐口クリップタイプで利用しています。
電源はやはり9Vの006P電池です。一応、電池交換用の蓋は付いていました。
ただ、電池を収めるスペースがギリギリで、購入後に006P電池を中に入れると言う最初の試練が訪れました。
本当に挿れ難かったです。