中古美品7千円で購入したAQUOS wish2のレビュー。格安Snapdragon 695搭載端末。タッチサンプリングレート測定。

「広告」

モバイル回線やモバイル端末

欲しくなるよね、格安なSnapdragon 695搭載端末

 2022年、SHARPからAQUOS wish2が発売されると、格安でミドルハイよりのSoC、Snapdragon 695が搭載されたスマホ端末として、ガジェット好きな人間の間でちょと話題になりました。
 4万程度の価格設定が普通のSnapdragon 695搭載端末が、AQUOS wish2だと約2万、MNPだと1円で手に入る事もあったので、騒がれても仕方ありません。回線契約は邪魔ですが。
 しかし有り難い事に、AQUOS wish2にSIMフリー版は存在しませんが、やむを得ない事情があって転売してしまう人達のお陰で、フリマやオークションには当然の如くキャリア版の未使用新品が、最安値だと¥12000辺りから出回っておりました。キャリア版しか存在しないスマホが、回線契約無しで安く買えるのは素晴らしい。

 当時(2023年末頃)Antutu(Ver.10)スコア20万クラスのUMIDIGIスマホを普段使いで愛用し、ハイソな雰囲気を感じさせる600番代Snapdragonに憧れのあった私は、買うべきか買わざるべきか悩みんでいた最中、中古美品¥7000円の出物を見付け、そのまま勢いで購入してしまったのです。

AQUOS wishシリーズのなんで?

 AQUOS wishシリーズは2024年5月時点で1(無印)、2、3と3世代存在し、筐体や液晶のサイズは皆同じで、細かい部分の差異は放置で、大きな部分だとSoCとAndroidのバージョンが異なる。

AQUOS wishSoC
1(無印)Snapdragon 480
2Snapdragon 695
3Dimensity 700

 第1世代ではエントリー・クラス(の割にミドルに近い高性能だが)Snapdragon 480が使われ、第2世代でSnapdragon 695にパワー・アップしたと思ったら、第3世代で今度はAntutuスコアが第2世代より低い(発表当時は一応ミドル・クラスの位置付けの)Dimensity 700が採用された。普通、後発品の方がスペック上がるのでは? なんでそうなる。

 

実際使ってみると……あれ、AQUOS wish2のタッチ反応が悪い?

 AQUOS wish2が到着し、喜び勇んで通電。初期設定を適当に流し、色々と触ってみる。
 すると、液晶のタッチ感度が妙に悪い。操作性……それ以前の問題でアイコンをタップしてもアプリが立ち上がらない。画面をタッチしても入力を取り零しているような感じか。

 ネットで情報を拾うと、どうも、AQUOS wish2はタッチサンプリングレートが低い、だから液晶の反応が悪い。そんな意見をちらほらと見掛けた。
 まあ露骨なデマは流れてないだろうが、購入した端末のネガティブ情報を知ると、そのまま鵜呑みにするのではなく、やはりそれが本当か否か、自分の目で確かめてみたくなる。

 タッチ感度を測定できるアプリをGoogle Playで探すと、Touch Sample Rate Testerというのを発見したので、早速試してみる事に。

AQUOS wish2のタッチサンプリングレート、実機で測定

 Touch Sample Rate Tester、使い方はよく判らないが、液晶画面をタッチしまくれば、1秒間にどれくらい入力を拾えたのか数値化してくれる様だ。多分。
 Google Playには以下の様な説明書きがあるが、今一つ意味が判りにくい。恐らく、高い数字が出る程、良い結果なんだろうと思うが。

電話のタッチサンプリングレートを確認してください。
このアプリは、携帯電話のハードウェアサンプリングレートと、Androidが提供する実際のサンプリングレートを表示できます。

お使いの携帯電話が240hzまたは300hz画面のようなタッチサンプリングレートを持つことを宣伝している場合でも、アプリケーションは60hzまたは120hzのような画面リフレッシュレートでのみタッチイベントを受信できます。
Androidはこれらの余分なタッチイベントを保存し、次のフレームが更新されたときに一度にアプリケーションに送信するためです。

https://play.google.com/store/apps/details?id=cn.samnya.touchsampleratetest&hl=ja&gl=US

 測定結果は上の様になりました。一生懸命に画面タッチして、Averageのスコアがこの辺が最高だろうという時点でキャプチャしました。結果は……。

 Input Event invoke Rate(入力イベントの呼び出し速度)50hz
 All Historical Movement Rate(過去のすべての移動率)65hz

 ううん。比較すべき基準が他にないので良いのか悪いのか、正直全くわかりませんな。AQUOS wish2の画面リフレッシュレートは60hz。タッチサンプリングレートは、それに近い数字になるんでしょうか?
 比較すべきデータが必要なので、家に在る他の端末でもタッチサンプリングレートを測定してみましょう。

他のスマホ端末でのタッチサンプリングレート測定結果

  • UMIDIGI C1 Max

 長らく愛用している端末。余裕のストレージRAM6g/ROM128gに対して、SoCは非力なUNISOC T610。でも、ゲーム以外は割とサクサクな格安スマホ。

 Input Event invoke Rate(入力イベントの呼び出し速度)137hz
 All Historical Movement Rate(過去のすべての移動率)111hz

 行き成り中華製格安スマホが、SHARPのAQUOS wish2の約2倍のタッチサンプリングレートを出す。

  • SHARP BASIO active(ベイシオ アクティブ)SHG09

 AQUOS wish2と同じSHARP製。SoCも同じSnapdragon 695搭載。価格は違うが、AQUOS wish2に類似した端末。

 Input Event invoke Rate(入力イベントの呼び出し速度)123hz
 All Historical Movement Rate(過去のすべての移動率)70hz

 UMIDIGI C1 Maxに負けてるけど、AQUOS wish2より良いスコア。実際BASIO activeは、使っていてもタッチレスポンスの悪さは感じません。

  • moto g53y 5g

 格安スマホの中で性能が頭一つ抜けていると言う声が多い。SoCはSnapdragon 480+。画面リフレッシュレートは60hzで固定して測定。

 Input Event invoke Rate(入力イベントの呼び出し速度)110hz
 All Historical Movement Rate(過去のすべての移動率)246hz

 スコアが高い。moto g53y 5gも当然、タッチレスポンスでストレスを感じない。

  • ZTE Libero 5G II

 回線契約無しで新品未使用品が6千円台で売っていたので購入。LiberoシリーズはⅡ、Ⅲ、Ⅳと世代を重ねてもⅡ台目以降、SoCは全部Dimensity 700。

 Input Event invoke Rate(入力イベントの呼び出し速度)100hz
 All Historical Movement Rate(過去のすべての移動率)103hz

 至って普通のタッチサンプリングレート。勿論、タッチレスポンスに不満はない。

  • Xiaomi POCO X6 Pro

 2024年5月時点で、所有端末の中で一番スペックが高い。でもセールを狙えば新品が3万円台後半で買える。私は新品を4万2000円で買った。SoCはDimensity 8300-Ultra。画面リフレッシュレートは60hzで固定して測定。

 Input Event invoke Rate(入力イベントの呼び出し速度)106hz
 All Historical Movement Rate(過去のすべての移動率)133hz

 これも至って普通のタッチサンプリングレート。勿論、タッチレスポンスに不満なし。

 数台の端末のタッチサンプリングレートの測定結果から鑑みるに、Input Event invoke Rate&All Historical Movement Rateが100hz前後あればタッチレスポンスに不満は感じない様だ。となると、AQUOS wish2は実際辛い。

 Webに散見する意見は、正しい様です。

〆の結論は

 結局、AQUOS wish2は少々タッチ感度が悪くてもコンパクトで、高性能なSoC、Snapdragon 695搭載なのが気に入ってはいるので、予備機として鞄の中に入れて、外出時には何時も持ち運ぶ事になりました。

タイトルとURLをコピーしました