ヒートシンクになる30枚入アルミ板 ネームタグ Amazon翌朝配送835円! 自作電子工作に

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DIYと自作

ヒートシンクとして使えそうな品は…… アルミ缶 アルミホイル アルミ製のネームタグ

 電子工作で定電流が必要となったので、レギュレーターを使用して回路を作製した。
 稼働させてレギュレータに触ると結構熱かったので、これはヒートシンクを取り付けた方が良いなと思ったんですが、生憎と在庫がありませんでした。
 半導体は高温に弱いので、発熱には気を配らねばなりません。短時間なら兎も角、ヒートシンク無しで長時間稼働させると、レギュレータが壊れる危険性があります。
 しかし、触れないレベルの危険な高熱でも無かったので、放熱フィン付きの専用の既製品を使うまでもないだろうと、適切なサイズのアルミ板かなにかを、代用品として取り付ける事にしました。
 トランジスターやレギュレータのパッケージタイプTO126やTO220といった、発熱の多い半導体部品に使う代用ヒートシンクとして、自分がよく活用しているのは……

  • 使い捨てのアルミ食器:小さく折り畳んで穴を開けてネジで止めればヒートシンクになる。
  • ビール等の空のアルミ缶:上下を切って板状にして折り畳めばヒートシンクになる。
  • アルミ平板:ホームセンターで見掛ける長さ1mくらいの棒状のアルミ。幅15~20mm、厚み2~3mmの物を選択し、適当な長さにカットすればヒートシンクになる。

 如上の中でも、アルミ平板は厚みもあってヒートシンクとしてとても使い易いのですが、元々細長く平たい棒なので、適度な長さにカットしなければ使えす、カットするのが非常に面倒です。
 時間があって気が向くと時々、ハンディ丸電ノコで5cmくらいでカットして、ヒートシンクとして使用する分を纏めて作り溜めするんですが、生憎と今は使い切ってしまっており、手元に在庫が全く無い状態でした。
(平板カットのヒートシンクは、M.2 SSDや、PCのマザーボードのVRMフェーズ回路周りに貼っ着けたりしても使うので、かなり消費が激しい。)
 更に、使い捨てのアルミ食器も買い置きが無し、空のアルミ缶すら家の何処にも転がっておらす見当たらないという、無い無い尽くしの状況でした。
 ならば仕方がないので購入するかと、注文から届く迄が早く、安くてヒートシンクとして利用出来る手頃な商品という条件を付けて、何かないかな、とAmazonで探してみると……。何とありました、実に手頃なのが!
 それは、ポチれば最速で届く翌朝配送、835円で30枚入のアルミ製ネームタグでした。サイズは50×29×1mmで、厚みが1mmです。
 このくらいのアルミ板であれば、フィンがある専用のヒートシンクに比べれば冷却性能が落ちますが、それなりそこそこの放熱効果は期待出来ます。
 切断しなくてもそのまま使えるサイズですし。最初から穴が空いているので、ネジ止めも楽です。多少発熱が気になる程度の半導体の冷却に使うなら充分でしょう。これはとても良さ気な商品だと思い、早速注文しました。

アルミ製のネームタグは充分にヒートシンクになる

 純アルミニウムの熱伝導率は236W/m・℃で、金属の中ではかなり高い方です。更に価格が安いので、アルミニウムはヒートシンクに向いた素材となります。
 一言でアルミといっても複数の種類があり、各々で熱伝導率は多少異なり、このネームタグがどの程度の熱伝導率なのかは不明ですが、アルミ製なので純アルミとそこ迄かけ離れた数値にはならないと思います。
 熱放射性能はフィンが無いと表面積を稼げないので低そうですが、アルミケースをヒートシンク代わりに使用する場合もあるので、ネームタグでもそれなりにヒートシンクの役割を果たしてくれるでしょう。
 勿論、厚み1mmで表面積が約14㎠しか無いので、冷却効果に過度な期待を掛けては駄目ですが、ヒートシンク無しで使用するよりは遥かに発熱に強くなるでしょう。

 まあ実際、どの程度の冷却効果が働くてくれるのかは、電流を流してICの表面温度を測って見ないと不明ですが。

 半導体には、温度で電気抵抗率が変化するという性質があります。
 温度が低い時は電気抵抗率が高いので電流が流れ難いのですが、温度が高くなると電気抵抗率が下がって電流が多く流れ過ぎたりします。
 因って、ヒートシンクを取り付けて温度の上昇を抑えてやらないと、過剰電流で温度が上昇して更に電流が過剰になり更に温度が……の繰り返しで、最終的に最大ジャンクション温度を超えて半導体が壊れます。
 電気回路の安定動作の為にも、少しでも発熱が心配な場所には、ヒートシンクを取り敢えず付けとけ……が私のモットーです。

 それとは別に、電気回路の特に電源周りに使用される電解コンデンサ。この部品には10℃、2倍則と呼ばれる定義があります。
 使用環境の温度が10℃下がれば寿命が2倍に延び、逆に使用環境の温度が10℃上がると寿命が2分の1に縮まるというのです。
 発熱する半導体の側に設置された電解コンデンサは当然、熱の影響を受けます。発熱する半導体の影響でケース内の温度が上がっても同様です。
 電源周りの半導体は発熱し易いし、電源周りには電解コンデンサは欠かせない。そういう理由もあり、ヒートシンクや冷却用のファン等、半導体の発熱対策はかなり重要となります。

本当は安く手に入る銅板があれば更に良いのだが……

 純銅の熱伝導率は386W/m・℃で、アルミよりも良く熱を逃がしてくれます。当然、ヒートシンクの素材には、アルミよりも銅の方が向いています。
 しかし、銅は高価なので、ヒートシンクとして利用すると高価になります。コストの面で手軽に使用するのが難しいです。
 ただ、回路のテストで一時的にヒートシンクとして使うだけなら、銅含有率約95%の10円玉を、半導体に両面テープで貼り付けたり、クリップ等で挟んで固定してやるだけで、一応の放熱効果を期待出来ます。

 10円玉がヒートシンク代わりになる情報は世間一般でもよく知られているみたいで、夏にノートパソコンを冷やすのに、熱を持っている箇所に10円玉を積んでおくと熱が外に逃げて、ノートパソコンの冷却になる。……といった小技的な話を耳にします

 尤も、日本の法律上、硬貨を故意に損傷したり鋳つぶしたりすると、貨幣損傷等取締法により罰せられる事になるので、ヒートシンク代わりに使うとしても、10円玉に傷が付いたり変形しない程度の使用に留めておく様に、注意しないと駄目ですが。

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