Amazonで¥1290円 大容量40000mAh(嘘) 自分の予想を下回る実測16000mAhしかなかったモバイルバッテリーのレビュー

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生活

 前回、Amazonで出品者が50000mAhと主張するモバイルバッテリーを買ったら実容量はこのくらいだったと言う記事を書いたのですが、それとは別で50%OFFクーポンに惹かれて40000mAhのモバイルバッテリーも別で買ったので、そのレビューです。

Amazonの50000mAhで値段約2千円のモバイルバッテリーを2個買ってみた 大嘘大容量 買う価値は? レビュー
Amazonで最近見掛ける様になった、2025年の新製品(?)の50000mAhの大容量モバイルバッテリーで、絶対にそこ迄の容量は無いと思うけれど、少ないなりに、もしかしたら値段的に考えればそれなりに納得出来る容量があるかも知れない、と思わ...

40000mAhは絶対に嘘 でも20000mAhはありそうと期待 ¥1290円のモバイルバッテリーが想像以上に駄目だった

 Amazonで”モバイルバッテリー”、”大容量”で検索すると、明らかにそんなに容量がある訳が無いだろうと一目で判る、4〜50000mAhクラスのモバイルバッテリーがズラッと並びます。
 酷いのになると、これは精々が5000mAh程度だと思われる容量の製品が、「小型薄型軽量で40000mAhの大容量」なんて煽りで、実容量を偽って平気で販売されています。

 個人的には、こんなあからさまな容量詐欺商品を買う人間が存在するのか? と不思議に感じますが、世の中には他人を疑う事をせず、説明に騙されて買う人は買ってしまうみたいですね。
 エネルギー密度的に有り得ないサイズで大容量と嘯くモバイルバッテリーを、何で怪しいと疑らずに素直に買ってしまうのか、個人的には本当に不思議なのですが。

 ……とは言え、現状では、Amazonや楽天市場、AliExpress等の有名な通販サイトで販売されている製品を見ると、容量詐欺だと疑わしい商品が全体の9割くらいを締めている気がします。
 そんな状況下で、安くて容量の大きいモバイルバッテリーを買おうと思えば、蔓延する詐欺商品の中から、値段的と容量が釣り合うマトモなアタリを引き当てるしかありません。
 見極めに自信が持てない、或いは真偽判定が面倒臭いなら、少々値が張るのを承知で、Anker等の名の知れたメーカーの信頼出来る商品を素直に買うべきです。

 さて、今回購入した40000mAhの表記で販売していたモバイルバッテリーは、商品ページの写真や寸法、重量から鑑みるに、絶対に40000mAhは無い、しかし、少なくとも20000mAhはありそうだと思える商品でした。
 それが、50%OFFクーポンで¥1290円だったので、20000mAhのモバイルバッテリーがその値段なら安くてお得だな、と即ポチりました。

 20000mAh程度のモバイルバッテリーは、サイズ的にも容量的にも手頃なので、USB給電で動作する電化製品の電源として重宝するし、充電中の交換用として複数あっても困らないので、お買い得品があれば随時追加購入してしまいます。
 ただまあ、今回買ったモバイルバッテリーは、実容量チェックをしたら、完全にハズレでした。
(一応、運悪く不良個体を引いてしまった可能性は0ではありませんが……)

 安いモバイルバッテリーを購入するなら、購入後の容量チェックに、以下の様な容量を調べる為の電子負荷と容量テスターは必需品だと、今回も身につまされました。

期待を込めた放電テスト

 このモバイルバッテリーは急速充電に対応していないので、一度満充電にしてから何時もの電子負荷を繋いで2Aで放電させて、容量を測定しました。

 上の画像がその結果なのですが、期待を大きく裏切って、放電出来たのは、何とたったの9931mAhしかありませんでした。
 これは5V出力なので、3.7Vで換算すると13420mAhになり、電圧の変換時のロスが20%あったと考えても精々が約16000mAhの容量しか有り得なかったと言う事です。
 見た目では、20000mAhはかたいと思えるサイズなのに、予想よりも2割も容量が少ない結果になるとは……。流石にこれにはがっくり来ました。
 ケースの中には、8000mAhのリチウムポリマー電池が2セル入っているのでしょうか?
 ……となると、¥1円辺りの容量は約12.4mAhとなります。余り芳しくありません。
 本体のサイズ的には20000mAhあって然りなのに、実際の容量は期待値より遥かに控えめと言うのは……何とも馬鹿にされた様な気分になる、上げ底めいた微妙なモバイルバッテリーです。

充電テスト

 保護回路で放電が停止したその後には、満充電迄にどのくらいの電力が入るか、充電のテストも行いました。

 結果は上の画像の通りで、5V充電で13371mAhしか入りませんでした。
 3.7V換算で約18000mAhですが、こちらにも電圧変換のロス分が存在するので、モバイルバッテリーに入ったのは実質15000mAhくらいでしょう。
 やはり、どう考えてもこのモバイルバッテリーに20000mAhの容量はありません。

外見等に関して

 下の画像を御覧下さい。化粧箱や本体の外観に関しては、普通の良く見掛ける安価なモバイルバッテリーと言う感じです。

 本体電力の残量表示が、デジタルでは無く、大雑把な4段階の点灯のみな処に、チープさが強く漂います。

 本体の厚みは、下の画像の様に、標準的な20000mAhのモバイルバッテリーと殆ど同じで、3cm近くあります。

 本体の重量は下の画像の通り380gで、これも標準的な20000mAhのモバイルバッテリーと似た様な重さです。
 ……にも関わらず、16000mAhの容量しか無いのは、8000mAhのセルを2枚使っているから、と言う線が濃厚です。
 もしかすると、電圧監視や昇圧の制御用基板の性能が悪過ぎて、電力のロスが只管大きく、10000mAhのセルを使っているにも拘らず、その程度の電力しか絞り出せない可能性も、全くゼロではありません。

 正直な話、このモバイルバッテリーは急速充電に非対応であり、5V2Aの出力しか無いので、余り良い変換基板を使用していない事は、想像に難くありません。
 更に、モバイルバッテリーを一度満充電にした後に、半日くらい放置してから負荷を繋いだら、電力残量が行き成り75%迄に減少していたので、もしかしたら基板に不具合がある可能性も高いです。

 如上の様な理由から、容量詐欺に加えて使っていたら直ぐに壊れそうなので、結局の処、この商品は返品する事にしました。
 今一つ挙動が怪しすぎるので、このモバイルバッテリーは総合的に考えてハズレな気がします。
 一応、自分の買った製品が、単に不良品だった可能性もありますが。

 この製品は中国製ですが、本体の裏を見れば、下の画像の様に[日本山東物産株式会社]と入っているので、輸入販売を行っているのは日本の会社なのかも知れません。
 会社名で検索してみると、千葉県が会社の所在地みたいでした。

 今回の買い物で、一見安牌に思えても、手に取ってみて初めて判るハズレもあるんだな、と勉強になりました。
 容量詐欺は価格相応の容量があるなら見逃すとしても、安くてちゃんと使えるモバイルバッテリーのアタリを一発で引くのは、中々難易度が高いです。

 大容量のモバイルバッテリーが必要な方は、最近買った中で、以下の商品のみ、値段と容量が納得が行く程度に釣り合っていたので、クーポンで30%OFFになっている時を狙っての購入をおすすめします。

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