【検証レビュー】ミドリ安全保護めがねMP960 UV99%カット表記の実力は?

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生活

UV99%カットと商品説明に書かれた保護めがね、実際の効果は?

 400 nmまでのUVと、できれば420 nmあたりまでのHEVもカットしてくれる眼鏡と併用できる安価なオーバーグラスはないか、とAmazonで物色していました。
 いや、買い物というのは、欲しいものを探しているこの瞬間が一番楽しいですね。

 すると、見た目はゴーグルっぽい感じで眼鏡の上から掛けられる保護めがねを発見。価格は約1000円、ミドリ安全保護めがね MP960 です。
 商品説明を読むと――

角度調整可。つる伸縮可。耳あたりのよい軟質ソフトラバーテンプル。眼鏡の上から掛けられる。曇り止め。UV(紫外線)を99%以上カット。

 なんというか、「良さげ属性を詰め合わせててんこ盛り」に加えて、極め付きともいえるUVカット表示。ダメ押しめいた強烈な一撃をくらった気分です。

 さらに形状も、私の好きな漫画『コミックマスターJ』の主人公Jさんのサングラスみたいでカッコいい。(完全に個人的な感想)
 これはどう考えても買うしかない、と紫外線から目を保護するオーバーグラスとしてMP960を購入しました。


商品が届いた後の性能テストは大事です

UVカット性能を検証します

 今回購入したミドリ安全保護めがねMP960は、怪しいノーブランド製品ではないので「商品説明に嘘はないだろう」と思いつつも、盲信は危険。そこで実際にUV光で透過実験を行いました。

 使用したのは紫外線に敏感に反応するUVチェックシールと、光源として実測のピーク波長387 nm/374 nmのUV-LED。
 レンズの下にシールを敷き、上からUV光をあてて変色したらアウトというシンプルな実験です。


387 nm

 「UVカット99%の保護めがねなんだから、きっと完璧に遮断してくれるはず」と期待して照射したところ……思わず Bloody hell!”なんてこったい(イギリス人風)と声が漏れる残念な結果に。

 多少は軽減しているのかもしれませんが、387 nmのUV光は割と素通し。どう考えても99%カットとは言えません。
 この時点で、さらに長波長のHEV帯をカットする見込みはなさそうだと感じました。


374 nm

 380 nm以下なら誰もが認める紫外線帯のはず。
 374 nmのこの波長なら、「今度こそ完璧にカットしてくれるだろう」と期待して照射すると……。

 な…何を言っているのかわからねーと思うが
 あ…ありのまま今起こった事を話すぜ!

 はい、あっさり透過しました。多少は軽減している気もしますが、387 nmと大差ないくらい素通し状態です。
 太陽光に含まれる紫外線量はLED光源よりもはるかに多いので、この眼鏡で目を保護できるかと言えば、正直あまり期待できないでしょう。
 なんとも不安を覚える実験結果になりました。


結論:UVの定義はメーカーによって違う

 UVカットと書かれていても、メーカーごとに「紫外線」とみなす波長域が異なるようです。一般的には300〜380 nm帯をカットしていれば「UVカット」と名乗れるケースが多い模様。
 つまり、ある程度信頼できるメーカー品でも、表記を鵜呑みにするのは危険ということ。

 今回のMP960では、374 nmも透過していたため「300〜380 nm帯を完全にカバーしている」とも言えない結果になりました。

 逆に、安価なグラスでも「UVプロテクト」と雑に書かれているだけなのに、UVやHEVをしっかりカットしてくれる製品も存在します。
 結局のところ、実際に検証してみないと分からない――これが今回痛感したポイントでした。


まとめ

 今回のテストで分かったのは、「UV99%カット」と書かれていても、それが必ずしも自分の期待する波長(たとえば400 nmや420 nm付近)までをカバーしているとは限らない、ということです。
 メーカーによって「UV」と見なす範囲が違うため、374 nmですら素通ししてしまうケースもあるわけです。

 もし本当に 420 nmあたりまでキッチリとカットして目を保護したい のであれば、選択肢は二つしかありません。

  • ハズレを引く覚悟で、安価なグラスをいくつか買って自分で検証する
  • あるいは、仕様に「UV420カット」と明記されている製品を選ぶ

 どちらを取るかは予算や手間次第ですが、少なくとも「UV99%カット」といった曖昧な表記を鵜呑みにするのは避けたほうが良さそうです。


おすすめの代替製品

 実際に紫外線やHEV光からしっかり目を守りたいなら、はじめから 「UV420カット」と明記されたオーバーグラス を選ぶのが安心です。
 値段は張りますが、こちらの製品は、肯定的なレビューも多数、実際に400〜420 nm付近まできちんとカットしてくれるので、日常の紫外線対策にもPCやスマホ作業にも心強い味方になります。


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