ダイソー100均ガラス瓶とUVCランプで自作、メンテナンスレス光オゾン空気殺菌器

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DIYと自作

メンテナンス不要のオゾン発生器を簡単に自作!

 殺菌用として販売されているUV-C(低圧水銀)ランプ(型番:GTL2またはGTL3)と、ダイソーで税込110円で購入できるレバー式蓋付きガラス瓶を組み合わせるだけで、対流式の空気殺菌器が驚くほど簡単に作れます。

 GTL2は主に185 nmの紫外線を放射するタイプで、オゾンが発生します。一方、GTL3は254 nmが主波長で、オゾンはほとんど発生しませんが光殺菌効果があります
 GTL2を使えば、電球の寿命(約1年)が尽きるまで基本的にメンテナンス不要で稼働するオゾン発生器として使えます。

今回作るのは紫外線照射装置ィィィ! の一種です。人に向けての照射は危険なので絶対にやめましょう。


空気殺菌器の材料

UV-Cランプの光は人体にも危険

 室内に空気殺菌器を設置すると、カビの胞子やウイルスなどを破壊し、設置しない場合と比べて空気が間違いなく多少なりとも清浄になります。
 今回は、材料費が安く、誰でも簡単に作れる光式空気殺菌器の製作です。

 UV-Cランプの光は生物にとって非常に有害なので、ランプは必ず紫外線を通さない容器に収納しなければなりません。
 ここで活躍するのがダイソーの「レバー式ガラスポット(約498 mL)」です。短波長の紫外線であるUV-Cはガラスを透過しないため、容器として理想的です。

  • 製品名:レバー式ガラスポット(約498 mL)
  • JANコード:4550480223568
  • 価格:税込110円

 安価ながら造りがしっかりしており、この価格でこの品質はかなりお得に感じます。

ダイソーのレバー式ガラスポット(約498mL)


殺菌用低圧水銀ランプは楽天で購入可能

 UV-Cランプ(GTL2/GTL3)は、国内では楽天市場での購入が比較的安価で、配送も早いのでおすすめです。
 販売ページには「GTL2」や「GTL3」と明記されていない場合もありますが、GTLと互換性のある製品が流通しています(コピー品かオリジナルかは不明)。
 オゾン発生を利用したい方は GTL2 を、オゾン不要で紫外線による空気殺菌だけを行いたい方は GTL3 を選ぶようにしてください。

 AliExpressなどの海外通販を利用すれば、価格は国内の半分〜3分の2程度ですが、到着まで1週間以上かかる点は注意が必要です。


交流100Vでの点灯が手軽

 GTLランプは直流でも点灯しますが、安定して点けるには定電圧・定電流(CV・CC)の設定ができる電源が最低限必要で、やや面倒です。
 一方、交流100Vなら特別な電源装置を用意しなくても、コンセントに繋ぐだけで簡単に点灯できます。

 直流電源をインバータ回路なしでそのまま使うと、フィラメント2本のうち片方しか光らないという不完全な点灯状態になるため、基本的には家庭用コンセント(AC100V)を使う方法がおすすめです。

 ただし、コンセント工作には電気の基礎知識が必要で、感電や火災のリスクも伴います。作業はあくまで自己責任で行ってください。
 不安がある方は、無理に自作せず、市販の空気殺菌器を購入するのが安全です。


安定器の代わりにコンデンサーで降圧する

 交流100VでUV-Cランプを点灯するには、以下の材料を用意します。

  • 電源コード(壊れた家電があればそれを流用可)
  • コンデンサー(250V 6.8 µF)

 コンデンサーは電子パーツ店で1個100〜300円ほど。交通費や手間を考えると、Amazonで4個セット850円を購入するのが早いです。余った分はUV-Cランプを追加購入して複数台製作に回すと良いでしょう。

コンデンサー
上がAmazonで買った4個セットの物 下はAliExpressで購入
耐圧と容量さえクリアしていれば大丈夫

 コンデンサーを交流回路に組み込むと、リアクタンス(交流に対する抵抗成分)によって電圧と電流が下がり、ちょうどUV-Cランプを適切に点灯できる電圧・電流になります。


コンデンサー式降圧といえば昔のキット

 余談ですが、昔、秋月電子で「トランスレスチャージャー(充電器)キット」という006P(9V角型電池)用の充電器キットが売られていました。
 100Vにコンデンサーをかませるだけで降圧していて、「トランスなしで100Vを降圧できるのか!」と感心した記憶があります。現在も販売しているかは不明です。

 ……閑話休題。
 もし流用できるジャンクの電源コードが手元にない場合は、Amazonでもプラグやコードを比較的安価に購入できます。


空気殺菌器の組み立て

ガラスポットのパッキンは外す

 ガラスポットに付いているシリコンパッキンは不要なので、あらかじめ取り外しておきます。

 そのうえで、ヒンジ金具の上に便の蓋を軽く被せるようにして設置します。

 すると本体と蓋の間にわずかな隙間ができ、ランプの熱によって空気が上昇し、自然対流が発生します。これにより内部と外部の空気がゆるやかに入れ替わり、オゾンが室内へ拡散します。


ソケットなしでの直付けも可能

 ランプはE17口金なのでソケットを使うのが基本ですが、私はコスト削減のため、直接はんだ付けしました。
 直付けが不安な場合は、E17用の陶器製ソケットを購入してください(プラ製は紫外線で劣化します)。

 直付けの場合は、紫外線耐性のある熱収縮チューブを配線に被せておくと安心です。

電線は簡単にはんだ付け出来ます。


配線はシンプル、工程も少ない

 電球とコンデンサーを直列につなぎ、最後にコンセントプラグへ接続するだけで配線は完了です。

 私は壊れた家電のコードの在庫がなかったため、新しいプラグとAWG22の細い電線を使って新しく作りました。AWG22は規格上、瞬間最大で約7Aまで流せるので、この工作には十分な太さです。

 ただし、Amazonで販売されている格安のAWG22線の中には、実際には規格より細いのではと疑いたくなるような怪しい商品もあります。心配な方は、念のためワンランク太めの線を使うと安心です。

 ……とはいえ、この空気殺菌器で実際に流れる電流は0.5A以下なので、多少細い線でも問題なく動作します。


最終組み立てと点灯テスト

 配線が終わったら、ガラスポットにランプを入れ、プラグをコンセントに挿すだけで準備完了です。
 正常に配線できていれば、電球が淡い水色に光ります。その姿はちょっとしたインテリア照明のようでもあり、毒々しさの欠片もないやさしい発光には、心が落ち着く独特の雰囲気があります。
 直接瓶が目に入らない棚の上などに置けば、モダンでありながらレトロ感もあるインテリアとして楽しめます。


人体には危険だが、幻想的で上品な輝き

 部屋の明かりを消すと、UV-Cランプはさらに幻想的に見えます。直接見ると危険なUV-Cを放っているとは思えないほど、上品で静かな輝きです
 眩しいほどではないため、一見すると常夜灯にも使えそうに見えますが、安全対策は必須です。

 真っ暗な室内で蒼白く淡く光るランプは、まるで夜の墓場に浮かぶ陰火のようで、どこかオカルトめいた雰囲気すら漂います。

 185 nmランプを使用している場合は、通電と同時に瓶の中からオゾン特有の匂いが「プッオーン」と漂ってきます。これは、しっかりとオゾンが発生している証拠です。

これぞ太陽のエネルギー。不浄なる存在は紫外線照射で浄化される。


まとめと注意点

 今回紹介した空気殺菌器は、基本的な電気工作と簡単な部材で製作できます。GTLランプの淡い光とオゾンの香りには、既製品にはない独特の雰囲気があります。作業が順調に進めば、1時間もかからずで完成できる手軽なDIYです。

 ただし、UV-Cランプは人体への影響が強く、適切な安全対策を怠ると目や皮膚に深刻なダメージを与える危険があります。使用中は人やペットが近づかないよう十分注意し、点灯中に直接光を見ることは絶対に避けてください。

 また、電源部分は家庭用AC100Vを扱うため、感電や火災のリスクもあります。電気工作に慣れていない方や不安のある方は、無理をせず市販の殺菌器を購入するのも一つの選択肢です。

 安全に配慮しながら、自作ならではの自由な発想でUV-C空気殺菌器を楽しんでみてください。


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