AIイラスト生成を楽しみたい。VRAMの大きいグラフィックボードが必要? できるだけ安く。

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パソコンと周辺機器とソフトウェア

アイキャッチは絵を描く人工知能のイメージ

思い3DゲームしないからPCの内蔵グラフィックだけで充分、グラボなんて要らない……そんなふうに考えていた時期が俺にもありました。

 3Dゲームとか本当に全くしないので、少し昔まではずっと、態々消費電力が増えるクラボなんて挿さなくても、パソコンCPUの内蔵グラフィックだけで充分だと考えてきました。

 しかし最近、少し前のグラボでのマイニング・ブーム然り、GPUが単純計算の複数並列処理が得意なのを利用して、グラフィックスの描画以外の用途でGPUを利用するアプリケーションが増えてきて、何をするにも非力な内蔵グラフィックだけでは辛い、という時代に変わりつつあります。

 譬えば、私が楽譜の無い曲をコピーしたい時にお世話になっている、Windows上で動くミュージックセパレーターだと、曲を入れるとAIがGPUを使い、ボーカル、伴奏、ベースと各パートに分割して、其々を別々の音楽ファイルとして出力してくれるんです。
 お陰で、ド素人でもベースラインくらいなら何とか採譜できる様になりました。それを参考にすれば、大凡のコード進行も推測出来るので、昔よりも深く音楽を楽しめる様になりました。

 AIで画像を綺麗に拡大してくれるソフトも非常に便利です。
 AI画像拡大を使うと、昔のDVDの(今となっては)低解像度(720×480)としかいえない動画画質を、美しく自然な仕上がりで720Pや1080Pへと、望めばそれ以上の高解像度へと引き上げてくれるのです。その気になれば、個人で4Kデジタルリマスター版の作成すら可能となりました。
 処理は当然GPUが受け持つので、非力な内蔵グラボだけでは、数日単位の莫大な時間が掛り、冗談抜きで4Kへの拡大作業とでもなれば何時終わるか判らない。
 実用的な速度で、作業時間を短縮する為にも、やっぱり後付のグラボが必要となります。

 デジタル系の趣味に勤しむなら、何をするにもグラボが必要な時代になってきています。

AIにイラストを生成させたい。安いグラボは?

注意:グラボの価格に関しては価格.comやヤフオク落札の最安値を参考にしています。

 基本、ローカル環境のスタンドアロンPCで、AIに無料で何かをさせたいのなら、NVIDIA製のVRAMの大きなグラボを用意するのが望ましいです。AMDやIntelからもグラボは出ていますが、AI系のアプリケーションはNVIDIA製のグラボに特化されている事が多い現状なので、買うのならやはりNVIDIA製が無難です。

 グラボのGPUは高性能に越した事はありませんが、AIにイラストを作成して貰う場合、何方かといえばVRAM容量がかなり重要になってくる様です。
 極端な喩えですが、高性能GPU&VARM6gと低性能GPU&VRAM12gの2つで生成速度を比べると、低性能CPU&VRAM12gの方が生成速度が早かったりする場合がある様です。AIにイラストを作成させるなら、大容量なVRAM搭載グラボの入手が最重要事項となりそう。
 最低でも6g、出来たら12g、16g、……予算が許せば、可能な限り大きいVRANが欲しい処です。

 然れど悲しいかな、世の常として、良いものは高額。
 取り敢えず、性能と価格がお手頃なのを探してみると、新品で買うのなら、(2024年5月現在)NVIDIA GeForce RTX 3060 12g(TDP170W)が良さ気で、お値段は¥42000円~くらい。
 少々旧式ですが、中古となるとQuadro M6000 24g(TDP250W)も良いかも。オークションやフリマで見付かればですが、RTX 3060 12gと同じくらいの値段で買えるみたいです。
 NVIDIAのQuadroシリーズは元々の価格設定は高いけれど、型落ち品はかなり安くなり、搭載メモリ量がGeForce シリーズよりも多めに設定されているので、出物があれば結構お得です。
 因みに、WEBのグラボ比較を参考にすると、純粋なGPU性能としては、RTX 3060はQuadro M6000の1.44倍くらいの性能らしいです。流石に世代が違うので。

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参考

https://technical.city/ja/video/Quadro-M6000-24-GB-vs-GeForce-RTX-3060

 他にも中古で、Quadro P5000 16g(TDP180W)が気になりましたが、過去のオークション落札価格を調べると¥50000円~くらいでした。こちらの性能も、値段が高い割にはM6000と大体同じくらいしかなく、やはりRTX 3060の方が1.44倍高性能の様です。

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参考

https://technical.city/ja/video/Quadro-P5000-vs-GeForce-RTX-3060

 VRAM16g〜のグラボとなると流石に型落ち中古でも高い。実際使ってみないとGPU性能がどの程度なのか判別付きませんが、候補としては、やはり無難に新品のNVIDIA GeForce RTX 3060 12gが良さそうな気がしてきました。

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補助電源必要なグラボは出来れば避けたい気も。

 高性能なグラボになると、PCI Expressスロットからの電力供給だけだと電力不足となるので、別途の補助電源が必須となってきます。
 高消費電力なグラボは、重い処理をするとPCのCPU以上に電力を喰らうので、電気使用代金が跳ね上がるし、家のブレーカーが飛びそうで怖いし、グラボへ挿す補助電源用のコードの取り回しも面倒なので、私は要補助電源なグラボは好きではありません。

 実は家には、知人から頂いたGTX 1660 6g(TDP120W)が在るんですが、世代が古いのもあり、エネルギー利用効率が悪そうなので余り使っていません。
 私は、お手軽で安価な作業用PCとして型落ちの中古ワークステーションを購入して使っています。
 このワークステーションが曲者で、見た目はデカいのに、取り付けたグラボに補助電源のコードを挿すと、その部分が干渉して筐体の蓋が閉まらなくなるといった不具合が生じるのです。
 メーカーPC在る在るトラブルですが、家のワークステーション、背の低いロープロファイル対応グラボでもないと、要補助電源グラボの場合、コードが筐体内部に収まり切りません。

 処理がグラボ依存のソフトであれば、 今では既に捨て値で手に入るBroadwell世代程度の骨董メニーコアCPU(xeon)でもそれなりに普通に動かせるので、動作安定性が高く、標準仕様でも搭載メモリ(それも誤り(E) 訂正(C) 符号(C) 付きの)の量が多い、(元は法人向けレンタルPCのリサイクル品)型落ちワークステーションへ或る程度の性能のグラボを挿すことで、一応ゲーミングとギリギリ呼べるレベルのPCを格安で所持出来るので、それらを好んで使うユーザは、一定数存在すると思われます。
 世の中、次々と発表される最新の高性能PCを、発売の度に即、買い替え買い足し出来る様な金持ちばかりではないのです。
 購入希望者が居る限り、中古のメーカーPCへの需要も、それに無理なく挿せるグラボの需要も、きっとなくなりません。

 そんな背景があり、私は今現在、一時何故か¥3万円代後半の価格で入手出来た(2024年5月現在は安売りは終わり¥4万円代~)、ロープロファイル対応で補助電源不要なNVIDIA RTX A2000 6g (TDP70W)を購入して愛用しています。
 Quadro系のRTX A2000 6gは、性能的には¥3万円代後半~のRTX 3050 8g(TDP130W)と余り大差がないので、値段とVRAM容量で考えると、対費用効果は非常に悪いです。
 しかし、補助電源不要なのに、補助電源が必要なRTX 3050と性能的に殆ど同等であるだけで、一部のユーザーにとってRTX A2000の存在価値は、非常に高くなるのです。

 参考までに書いておくと、RTX A2000のAIイラスト生成能力(Fooocus、Fooocus-MREを使用)はまあまあで、悪くないのですが、もう一声、後ちょっと速さが欲しい処です。

RTX 3050はその後、VRAM6gでTDP70W、価格¥2万円代中頃の補助電源不要版も登場する。但し、性能は20%減。
RTX 3050 8g(TDP130W)を100とすると、RTX 3050 6g(TDP70W)が80の性能。RTX A2000は僅かに上廻り109の性能になる。

参考

https://technical.city/ja/video/RTX-A2000-vs-GeForce-RTX-3050-8-GB
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汎用性の高いロープロファイル対応、出来れば補助電源なしのグラボが欲しいが……

 AIイラスト生成能力の更なる向上を求め、メーカー製のワークステーションにでも挿さる、ロープロファイル対応、且つ出来れば補助電源なしのグラボがないかなと、WEBで色々と探してみました。(対費用効果の高そうなGeForce RTX 3060 12gは残念ながらロープロファイル非対応)

TDPVRAM系統性能価格
RTX 305070W6gGeForce3万円代前半
RTX A200070W12gQuadroRTX 3050より26.8%UP9万円前後
RTX 4060115W8gGeForceRTX A2000より42.4%UP5万円前後
RTX 4000 SFF Ada70W20gQuadroRTX 4060より6.8%UP22万円前後

参考

https://technical.city/ja/video/RTX-A2000-12-GB-vs-GeForce-RTX-3050-6-GBhttps://technical.city/ja/video/RTX-A2000-12-GB-vs-GeForce-RTX-4060 https://technical.city/ja/video/GeForce-RTX-4060-vs-RTX-4000-SFF-Ada-Generation
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 結果、幾つか該当する候補が見付かりました。
 値段だけならRTX 3050 6gが最安ですが、性能はRTX A2000 6gより低いです。RTX A2000 12gは6g版の後発でVRAMだけ2倍になった物。RTX 4060は補助電源が必要だけど、ロープロファイル対応縛りの中では値段と性能のバランスが良い。RTX 4000 SFF Adaは驚きのVRAM20g、ロープロファイル対応&補助電源なしの条件クリアで最強だが、RTX 4060と性能はそんなに変わらない、のに値段が高過ぎ。

 AIイラスト作成用に、予算が許すならRTX 4000 SFF Adaが欲しいです。しかし現実的には、出せる予算の限界でRTX 4060がぎりぎりかも。でも、アフェリエイトでもし儲かったら是非RTX 4000 SFF Adaを買い。

AIイラスト用グラフィックボードで重要なのは、メーカーNVIDIA、VRAM容量、更にCUDAコア数&Tensorコア数の多さ

 今更後付で記事を足しましたが……。
 AIイラストを効率的に生成するには、CUDAコアやTensorコアが多いグラフィックボードを使った方が良いようです。

M6000P5000RTX 3050RTX A2000RTX 4060RTX 4000SFFAda
CUDAコア307225602304332830726144
VRAMGDDR5GDDR5XGDDR6GDDR6GDDR6GDDR6
Tensorコア第3世代80基*注第3世代104基第4世代242基第4世代 192基
RTコア第2世代20基*注第2世代26基第3世代35基第3世代48基

*注:補助電源必要なRTX 3050を参考にしている。

 旧世代QuadroのM6000やP5000はTensorコアが存在しないみたいなので、AIイラストの描写速度が遅いかも知れない。それこそ、極端に安い値段じゃないと買う価値はないかも。
 中古ワークステーションを購入してオマケで着いてたら使用してみるのはありか。

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