表面実装部品(SMD)を穴空き基板にはんだ付け 千円代で買えるリフロー(恒温加熱台)

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DIYと自作

小さい 見えない 扱い難い 表面実装部品(SMD)のはんだ付け

 表面実装部品(SMD)は、小さくて扱い難いし、そもそも自分の視力では霞んではんだ付けする時、部品の形がはっきり見えません。
 正直、電子工作で表面実装部品を使用するのは大変苦痛です。

 しかし、表面実装部品は、はんだ付け用の足の付いた親切なリード部品よりも単価がかなり安いので、コスト面でついつい100個単位で纏め買いをしていまい、使用せざるを得ない機会も年々増えてきました。
 私の場合、表面実装部品を使う時も、基本穴空き基板にはんだ付けしてリード線を付けて、恰もリード部品の様に加工して使っています。

 チップ抵抗なんかは表面実装部品でも、それなりの大きさがあるので、手はんだ付けするのに何も困らないのですが、トランジスターやレギュレータに多く採用されているSOT-23パッケージ・サイズの電子部品となると、個人的は既にはんだ付けが辛いです。
 その大きさだと、肉眼は疎か眼鏡越しでも像がボヤけてしまい、最低でもハズキルーペを使用しないと、全くマトモに手元が見えないからです。
 昔から視力が悪いのですが、最近は更に輪を掛けて目が悪くなり、細かい部品のはんだ付けが辛くなって来ました。

そんな訳ではんだ付け用のリフロー(恒温加熱台)を購入した

 リフロー(恒温加熱台)と言うのは、プリント基板に表面実装部品をはんだ付けする時に使う加熱プレートの事です。
 元々は産業用の工作機械なんでしょうが、お家でリフローしたい人も当然存在するので、そういう場合は個人向けの小型の製品を買ったり、オーブントースターやホットプレートで代用したりして、皆さんリフローをしているらしいです。

 表面実装部品を基板にはんだ付けするには、はんだの溶ける200度強の一定の温度で一定の時間、基板を加熱する必要があり、オーブントースターでやるにしろホットプレートでやるにしろ、温調が確り出来る事が必要条件となります。

 しかし最近では、代用品を使わずとも、お手軽にちょっとしたリフローが出来てしまう、激安の小型リフローの完成品が、気付けば何時の間にかAmazon等で普通に買える時代になっていました。

 自分が購入したのは、上の画像の製品で、加熱面が56✕56ミリ(実測)の掌サイズのミニプレートのリフローです。
 電源はACではなく、USB PD65Wなので、ちょっと前にAmazonのセールで2999円で買った100WのUSB PD対応の充電器が使え、電力的には楽勝で賄えます。

 一番上段のプレートの裏に熱線が走っており加熱用のヒーターになっています。プレートの最高温度は240度でした。当然、温調は可能で設定温度を下げる事で、プレートの温度を低温にも出来ます。
 通電すると、プレートは全体的に満遍無く温まります。
 自分が使っているはんだだと、200度くらいで溶けます。

サーモグラフィで見ると、リフローのプレート全体が満遍無く温ってます。

 表面実装部品をちょっとリフローで穴空き基板にはんだ付けしたい時くらいなら、必要充分に役立ってくれそうな小さい加熱台です。
 これが在ると無いとでは、作業効率がかなり変わります。

頼りになるPD100W対応のUSB充電器

 過去記事で紹介したPD100WのUSB充電器。ズシッと重量感のある本体、安定の高出力。
 PD65W対応のUSBケーブルはセリアで100円(税別)で購入しました。侮れない100均製品、普通に使えます。

クリームはんだは無くても何とかなる 線はんだ使うなら低温で溶けるのがおすすめ

 普通、表面実装部品をリフローではんだ付けする場合は、クリームはんだを使うみたいですが、私は線はんだで代用しています。
 クリームはんだは、一度開封してしまうと消費期限があるようなので、そんなに大量に使わないし、期限切れ迄にどうせ使い切れずに残るだろうから何か勿体無い、というケチくさい理由で購入していません。
 線はんだを穴空き基板のランドに薄く盛ってから、表面実装部品を上に載せ、リフローすればそれでちゃんとくっ付くので、まあこれで良いかと妥協しています。
 クリームはんだ、欲しいっちゃ欲しいのですが。

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 手はんだ付けでは辛い小さい部品も、リフローを使えば至極簡単に基板に実装可能です。
 基板にくっ付けてさえしまえば、後は簡単で、銅線でリードを付けてやれば、リード部品と同様に使えます。

愛用のはんだ

 私は線はんだは、千住金属工業のスパークル RMA98SUPER P3 Sn60を使ってます。
 ヤニ入り鉛入り(有害物質)で低温(融点は摂氏183度)で良く溶けます。
 はんだ付けの時に体に悪いのでマスク必須ですが、有鉛はんだは最高です。
 ステンレスにはんだ付けする時には、アルミットも使ってます。

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 表面実装部品のコンデンサなんかはかなり小さく、買ったけれどはんだ付けが困難で持て余していましたが、リフローのお陰で普通に使える様になりました。

 上の画像の如く、リフローを使えばSOT-23パッケージ部品の穴開き基板へのはんだ付けが楽勝。視力的に辛いのに頑張って手はんだで細かい作業をする苦労が減ります。

ミニ・リフローはAliExpressだと1000円台で買える

 Amazonだと2千円台はするミニ・リフローですが、AliExpressだと1つ1000円台で購入可能です。
 中国から届くのに抵抗が無いのであれば、AmazonよりもAliExpressで買った方が安いです。購入の手軽さでは、Amazonの方がおすすめですが。

 ただ、このリフローですが、品質に当たり外れがあります。
 自分が買った商品は、温度設定等に使うスイッチが接触不良気味でした。押せない事はないのですが、反応が鈍く、挙動がおかしいです。
 AliExpressへ連絡を入れたら半額返金してくれたので、それで納得して修理出来無いかと分解してみましたが、スイッチ自体が不良品の様で、代用になりそうな交換部品が手元に無かったので、仕方無しにそのまま使用しています。

 一度使い始めたらもう手放せないので、AliExpressでセールの時に、もう1台か2台追加購入して、完全に壊れたのを部品取りに廻して、修理しながらニコイチ、サンコイチで延命して使って行こうと考えています。

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