国内では通販でも入手困難な殺菌用のUVC-LED AliExpressなら普通に買える
空気殺菌器を自作したいのでUVC-LEDが欲しい!
そんな訳で、AliExpressで8月24日に注文した銅PCB付の250nm殺菌用UVC-LEDが、8月30日に到着しました。中国からの発送で、届くまで1週間掛かっていないので、かなりのスピード配送ですね。
Amazonで、Amazonから出荷されAmazonが配送する商品を注文すると、最短で当日、ゆっくりでも翌日くらいには届くので、それと比較したら遅いですが、中国からの直送品なのでしょうがないです。
安さと取り扱い商品の種類の豊富さに定評のあるAliExpressは、マニアックな買い物には欠かせない通販サイトです。
届いた250nm殺菌用UVC-LEDをチェックする
AliExpressで購入した商品は、初期不良があったり、詐欺商品だったりした場合は返品出来るので、注文品が届いたら、受け取り報告をする前に動作確認をしなければなりません。
今回買ったのは、銅PCBに載っかった状態のUVC-LEDなので、通電させるのも簡単ですから、開封したら一連の流れで、点灯チェックも早急に済ませてしまいます。
放置すると、暫くそのままにしてしまいそうなので、作業には勢いが大切です。
↓最初に点灯チェック↓
データシートによると、このUVC-LEDのVFは5V〜8Vらしいので、モバイルバッテリー+DC-DC昇圧回路で5.5Vで作って点灯させてみました。
問題無く点灯しています。
この後、USB電源直の5Vでも試してみたら、5VでもUVC-LEDはちゃんと点灯しました。発熱を抑えるという意味で、長時間点灯させるのなら電圧低めの5Vで使うのもありです。
UV-Cは目や皮膚に曝露すると洒落にならないレベルで危険なので、ルーズリーフをUV-Cカット用のフィルターとして使い、安全に撮影しています。
↓データシートは以下です。中国語表記が混じってますが、見れば大体判ると思います。↓
次に、買ったLEDが詐欺商品では無く、確りとUV-Cが照射されているかを、UV-Cチェックカードを使ってテストしてみます。
↓ちゃんとUV-Cが照射されているかチェック↓
このカードは、UV-Cを中てると緑色に発光します。緑色に光ったら、UV-Cが出ているかのチェックはOKです。UV-AやUV-B帯の波長の紫外線を中ても反応しません。
写真の通り、テストの結果は良好で、これなら合格です。
このカードのチェックでは出ているUV-Cの波長までの測定は不可能ですが、ゲッター線めいた美しい蛍光グリーンの輝きは、嘘偽り無くUV-C帯の紫外線が照射されている証です。
これは、詐欺商品では無く、至極真っ当なUVC-LEDみたいです。
↓紫外線強度の測定↓
紫外線の強さも気になるので、測定してみます。
測定には、マザーツール ポケットサイズ紫外線強度計 SP82UVという測定器を使います。市販品の安価な測定機には、UV-C帯の紫外線に対応している機種は少なく、非対応の測定器ではUV-C帯の波長域の強度は測れません。SP82UVは安価で買える機種の中では珍しく、殺菌に使われる250nm以上の紫外線測定に対応しています。
紫外線強度測定器の受光部に、約1センチの距離でUVC-LEDの光を中てて測定してみると、22mW/㎠でした。
この紫外線強度測定器は、UV-A帯以外の波長だと測定値が本来の強度より低く出るので、250〜260nm域の紫外線(データシートを見ると、ピーク波長が255nm)だと、測定値を10倍したくらいが、大凡実際の値となる様です。
そうすると実際の紫外線強度は220mW/㎠になるのでしょうか。至近距離での測定とはいえ、結構出力が高いです。
データシートにある典型8.2mW/㎠というのは、多分何cmか離れた距離での測定かなと思います。紫外線強度と距離は「逆2乗の法則(強さは発生源からの距離の2乗に反比例する)」の関係にあるので、どのくらい離すかで強度が大きく変わります。
紫外線UVC-LEDを使った空気殺菌器を作る
UV-Cによる空気殺菌は、電動ファンで空気を循環させながら、流れる空気にUV-Cを中ててやれば良いだけなので、箱の中にUVC-LEDを取り付けて、その中を空気が通過する様にしてやれば、もうそれだけで空気殺菌器の完成です。
そんなコンセプトで、厚紙と割り箸で作った空気の通り道に、空気循環用の電動ファンを取り付けて、空気殺菌器にしました。
材料はプリッツの空き箱です。このサラダ味は昔から好きで、安売りしているのを見掛けるとついつい購入してしまいます。
お菓子やレトルトカレーの空き箱は、電子工作自作品の筐体として利用出来るので便利です。割り箸は、工作用にダイソーの裸100膳入りのを買って愛用していましたが、今は50膳にまで内容量が減少してしまいました。何でも値上げ、最悪です。
裏面(内側)にはUVC-LEDを2個くっ付けてあります。
空気殺菌に使いたい時は、下にアルミホイルを敷いて、その上に設置すれば、UVC-LEDから直射の紫外線と、アルミホイルで乱反射した紫外線の間を空気が通過し、カビの胞子を含む雑菌やウイルスが不活性化されます。
対象物を直接、紫外線UV-Cの照射で殺菌したい場合は、そのまま上に乗っけて直射すればOKです。
普段はエアコンの吹出口の下や、サーキュレーターの後といった空気の流れのある場所に設置しておけば、部屋の空気中の雑菌やウイルスを或る程度効率的に殺菌してくれる筈です。
250〜260nm域のUVC-LEDだと、長時間付けっ放しにしておいてもオゾンが発生する事は殆ど無いので、気付いたら何時の間にか室内のオゾン濃度が危険域にまで上昇していた、という状況に陥る心配も無いでしょう。
↓空気殺菌稼働中↓
中国直送品の場合 AmazonよりAliExpressの方が安く買える
電子部品を購入する時、一番良く利用するのは秋月電子商会ですが、送料的にAmazonで購入した方がお得、且つお手軽な商品はAmazonで購入しています。
ただ偏にAmazonでの買い物と言っても、Amazonが取り合っていてAmazonが発送してくれる商品は安心して買えますが、個人の出品者が販売発送をしていて、特に中国から直送の商品となると、Amazon自体の返品返金保証は付いて来ないので、Amazonでの購入は今一つで、おすすめではありません。
もし同じ商品がAliExpressに存在する場合(まず存在します)、AliExpressで買った方が商品の値段設定自体が安いし、不着や届いた商品が破損していた等、万が一の時の返金保証もあるので、AliExpressでの購入するのが無難かなと思います。
要するに、使い分けですね。